民間企業

研究と実践の両面から磨いたリーダーシップを武器に。
いつかは海外で活躍したい。

株式会社ファーストリテイリング 内定Y.U さん 経営学部 / 大阪府 大阪商業大学高校

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「学生研究発表大会」に力を入れられたそうですね?

はい、2年生と3年生の時に参加しました。「学生研究発表大会」では、ゼミでグループをつくり、秋学期を通して研究を深め、大会当日は同じ学部の学生たちの前で約15分の発表を行います。2年生の時のテーマは、自分の強みでもあると自覚している「リーダーシップ」でした。「目標達成機能」「集団維持機能」という2つの要素からリーダーシップについて考える「PM理論」を用いて、「好かれるリーダー」「嫌われるリーダー」について研究しました。
3年生の時は「深夜労働のイメージ改革」をテーマに設定。テーマを決めるためにグループで話し合っている際になんとなく話題になった「深夜アルバイトって、本当にきついのかな?」という、ちょっとした疑問から決まったテーマです。一般的に、深夜労働は「身体的負担が大きい」「健康に良くない」などと言われていますが、果たして本当にそうなのか、実態を調査してみると、深夜労働者は日勤者よりも健康診断を受ける回数が多く、健康ケアの機会が日勤者よりも豊富であるという傾向が見えてきました。私たちは「物量や来客が少ない分、日勤より肉体的負担が少なくなる」といった仮説を立て、先生のアドバイスを受けながら研究を進めていきました。

2年連続「特別賞」を受賞されたんですね。

はい。なかなか研究が前に進まない時間もありましたが、振り返ってみると「やっぱりやって良かった」と感じます。とても良い「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」エピソードになり、就活にも活かすことができました。受賞が決まった時の嬉しさは、忘れられません。
2年間にわたり、グループのまとめ役を任せていただけたことで、強みとして自覚していたリーダーシップをさらに伸ばせる機会にもなりました。例えばメンバーを「Word班」「PowerPoint班」に分けることで重複する作業をなくすことや、各自の進捗を細かく把握し、研究を停滞させないことに気を配りました。さらに、メンバーはそれぞれにモチベーションや能力が異なります。メンバー全員に役割を与え、その成果をグループで共有するなど、チームとして一体感を持って取り組むことを意識しました。

リーダーシップを養う授業も役立ちましたか?

「リーダーシップ論」や「スポーツ指導論」など、やはりリーダーシップについて学ぶ授業はとても面白く感じました。単一の視点ではなく、さまざまな学問理論を応用しながら、リーダーシップについて複合的に捉え直す機会を与えていただけたと思っています。リーダーと一口に言っても、さまざまな種類があることを学び、私の周りにも思い当たるタイプのリーダーがいるなと実感を伴いつつ理解を深められました。
また「ワープロ実践」や「ビジネス情報基礎」といった授業では、社会人として不可欠な、ExcelやPowerPointなどビジネス系ソフトの使い方を学ぶことができました。入学するまで触れたことがなかったのですが、授業を通じて使い方を修得し、さらに2年生の時には「MOS(Microsoft Office Specialist)」の資格も取得することができました。

内定先についてお聞かせください。

内定をいただいた株式会社ファーストリテイリングは、ユニクロ、GU、PLST、Theoryの4つのブランドを運営しています。私が2026年4月から勤務する「ユニクロ」は、「LifeWear(究極の普段着)」というコンセプトのもと成長を続けており、近年では海外での売上比率がますます高まっています。内定をいただいた後に東京本社を訪問しました。スタイリッシュな空間の中にさまざまな国籍のスタッフの方が集まり、グローバル企業としてのスケールの大きさを感じました。内定者の皆さんもコミュニケーション能力がきわめて高く、人柄が優れた方ばかり。「このような人たちが集まっているからこそ、成長し続けることができる企業なんだ」と実感しました。

ファーストリテイリング(ユニクロ)に興味を持ったきっかけは何ですか?

もともとは「人」に関係する仕事に就きたいと考えていたので、就活では人材派遣や生命保険などの職種に絞って活動していました。ユニクロに興味を持ったのは、ある商品を探しにユニクロの店舗に入った際、とても忙しそうなスタッフの方が私のために手を止め、一緒に商品を探してくださったのが印象に残ったからです。「どんな時でもお客様に目配り、気配りのできるスタッフの方がいる」ことに感動し、そのような人材を数多く育て、マネジメントする人事の仕組みに興味を持ち始めました。現在、内定者アルバイトとして勤務している店舗でも発見の連続です。すべて店長に任せるのではなく、各スタッフに役割が与えられ、タイムリーにどのアイテムが売れているかを把握し、売り場をどのように見せればさらに店舗の売上が伸びるかを一人ひとりが真剣に考えています。全員が経営者目線を持って店舗で勤務していることも、ユニクロの強みの一つであると思います。

内定獲得に向け、どのような対策をしましたか?

エントリーシートの書き方や自己分析の方法については、3年生が始まってすぐにキャリアセンターの方から学びました。「ビジネスキャリア研究」「ビジネスキャリア実践」の授業では、企業の人事部門経験のある方が講師となり、人事部門の視点からで就活のアドバイスをいただける機会がありました。この授業で自信が深まったと感じています。面接については、企業ごとに対策をするというよりも、自己分析をしっかり行い、自分の良さを伝えることができれば、自ずと結果がついてくると考えました。ファーストリテイリングの面接では、学生研究発表大会などでの実践や、経営学部の授業で磨いたリーダーシップをアピールすることを意識しました。具体的には、高校時代にサッカー部のキャプテンを務めていたこと、大学の「学生研究発表大会」でグループをまとめたこと、アルバイト先の焼き肉店でリーダーとして働いた経験などです。ファーストリテイリングでは今後の成長をけん引するリーダー人材が最も求められているため、経験から得た私のリーダーシップが評価されたと感じています。最終面接でも手応えを感じていましたが、内定をいただけた時はほっとしました。
ユニクロは全国に店舗があり、条件によっては海外勤務の可能性もあります。就活を始めた当初は、地元大阪での勤務しか考えていませんでしたが、ユニクロと出会い「若い時こそ、さまざまな場所で経験を積むことが大切だ」と考えるようになりました。

今後の抱負を教えてください。

まずは配属された店舗で店長になる。それも1年以内に、という目標を立てています。店長で終わるのではなく、少しでも早くエリアマネジメントを任されるようになりたいと思っています。さらに、海外で働いてみたいという思いもあるので、その条件の一つとなるTOEIC®の勉強を今頑張っています。さまざまな国・地域で経験を積んだ後、人事部門で、大学で学んだリーダーシップや組織論などの知識を活かし働きたいという大きな目標に向かって進みたいですね。

受験生の皆さんへのメッセージ

大学を選ぶ基準は、偏差値や知名度だけではありません。規模が小さくても、独自の強みを持つ大学もあります。経法大もその一つ。「Sコース」などの資格取得サポートが特に充実し、私自身も資格が取れました。就活においても、学生一人ひとりに向き合い、きめ細かなサポートが受けられます。こうした「中身」もぜひ重視した上で、自分に合う大学を選んでください。

※掲載内容は取材当時のものです。

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