民間企業

ベトナムと日本の架け橋になり、
やがては、企業の海外展開を推進できる人材に。

株式会社ブルボン 内定ディン カ ドック アイン さんDINH KHAC DUC ANH経営学部経営学科卒(2023年3月) / メリック日本語学校 出身

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内定先についてお聞かせください。

株式会社ブルボンから内定をいただきました。
ブルボンはビスケットやチョコレートをはじめとする、さまざまなお菓子を製造・販売していることで有名ですが、国内だけではなく中国にも拠点があり、さらなる海外展開を視野に入れているという側面もあります。

日本を留学先に選ばれた理由は何ですか?

海外でビジネスをしたいと考えていましたが、以前、父が日本で働いていたこともあり、ベトナムと日本の架け橋になりたいという夢を持っていました。その夢を実現するために日本の大学へ留学することを決め、いろいろと調べていく中で経法大のことを知りました。経法大のオープンキャンパスに参加した際に驚かされたのが、経営学部の学修内容です。在学生の方々が、企業と連携して商品を企画・販売したプロジェクトの話をしてくださり、「大学生でここまでの経験ができるのか!」と驚きつつ、「マーケティングやビジネスに関するノウハウは必ず将来につながる」と感じ、経法大への留学を決めました。

ブルボンに興味を持たれたきっかけは何ですか?

就活前は急伸している外資系のIT業界を検討していましたが、求められるIT系の専門知識が難しかったので、純粋なビジネスの世界で勝負しようと考え直しました。ちょうど留学生向けの合同企業説明会があり、そこにブルボンも参加されていました。海外事業を推進する部署の方も来られており、興味深い話をいろいろ聞く事ができました。話を聞かせていただくうちに、自分のやりたいことに挑戦できる環境があり、社員の皆さんが、それぞれの夢や目標に向かって突き進んでいる企業であることがわかりました。とても魅力的な企業だと感じ、ここなら自分の夢を実現できそうだと、興味を持つようになりました。

大学ではどのような学修に取り組まれたのですか?

ベトナムと日本の架け橋になるという夢に直結する、マーケティングや企画、経営に関する学修にはとても力を入れました。特に印象に残っているのは「マーケティング概論」や「マーケティングリサーチ」、「マーケティング戦略論」などです。3C分析(Customer(市場・顧客)、Company(自社)、Competitor(競合)という3つの「C」について分析する方法)やSWOT分析(内部環境と外部環境を、強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)として洗い出し、分析する手法)をはじめとする、さまざまな理論を学ぶだけでなく、学修した理論を使って実際に企業の戦略を分析し、レポートにまとめることで、感覚的な分析ではなく、理論に基づく緻密な分析を実践することができました。また、戦略的に成功している企業のマーケティング事例を学ぶことで、ビジネスの最前線で繰り広げられている戦略も理解できたと感じています。
「製品開発論」では、八尾市にある公民館の利用促進企画を考えたり、八尾市の特産品である「八尾えだまめ」を使った製品の企画を考えたり、実践的な取り組みを経験しました。特に「八尾えだまめ」の商品企画は、販売計画の立案までしっかりと行い、ゼミでの本格的な活動へとつなげることができました。
「経営情報論」では、ITやデジタル技術を企業経営にどのようにして活かしていくのかといった、経営に関する最先端の知識を学修しました。急激に変化していく情報技術やシステムについて知ることができ、最近よく話題にのぼるAIやブロックチェーン(情報を記録するデータベース技術の一種で、ブロックと呼ばれる単位でデータを管理し、それを鎖(チェーン)のように連結してデータを保管する技術)などの基礎もしっかり押さえることができました。

大学生活で印象に残っていることはありますか?

ゼミで取り組んだ「枝豆ビールプロジェクト」が一番印象に残っています。私は販売戦略チームの一員として、対面販売の全体像や1日の販売目標本数を設定するなど、本格的な戦略を立案しました。私のアルバイト先のスーパーにも交渉し、臨時販売ブースを設置していただいたところ、4日間で500本の枝豆ビールを完売させることができました。どれほど緻密な計画を立てても、現実は計画通りにいくことばかりではありません。途中、課題や問題も多く見つかり、その度にチーム全員で協力し、ひとつずつクリアしていきました。決して楽な作業ではありませんでしたが、自ら考え、主体的に行動することの重要性を学ぶことができたと思っています。
コロナ禍はオンライン授業が主流だったため、このような対面でのゼミ活動は非常に貴重でした。チームメイトも同じ気持ちだったようで、プロジェクトに対する熱量がとても高く、周りの日本人学生はみんな提案や議論を積極的に行っていたので、私も自然と積極的になることができました。チームごとに役割をこなし、全員でひとつのプロジェクトを成し遂げる醍醐味のようなものを味わえたので、学生生活の中でも忘れられない出来事のひとつです。

就職活動に向けて、どのような準備をされたのですか?

3年生の5月頃、ブルボンが参加していた合同企業説明会に参加したことをきっかけに、本格的にブルボンの企業分析を開始しました。また、グローバル企業が参加する「東京サマーキャリアフォーラム2022」などにも積極的に参加し、さまざまな企業の説明会と面接選考を受けました。
同じく3年生の時に参加した大学主催の「就活実践キャンプ」では、企業の人事担当者や先生が面接官役となり、本番さながらの模擬面接を経験しました。朝から夜までさまざまなプログラムがあるので、学びや気づきの連続でしたが、面接自体は最初ボロボロでした。しかし、面接官役の方から客観的で丁寧なフィードバックを毎回いただけたので、次の模擬面接では改善できるよう練習を繰り返していくうちに、自分でも成長を感じることができました。
キャリアセンターでは、留学生対象の説明会を案内していただいたり、積極的に留学生を採用している企業を教えていただいたり、手厚いサポートを受けることができました。面接の練習もしていただき、本番の選考に自信をもって臨むことができました。

ブルボンの選考には、どのように臨まれましたか?

合同企業説明会でエントリーし、その後オンラインで一次選考がありました。中国人留学生たちと私の集団面接でしたが、他の方は私よりも日本語が上手なだけでなく、大学院生だったので経験も豊富で話も上手でした。ブルボンは中国に拠点があるので話も盛り上がっていたので、焦りを感じていきました。それでも何とか「気後れしていてはダメだ。自分の夢や思いをしっかり伝えなければ」と気を取り直し、自分の想いを精一杯伝えました。
二次選考もオンラインの集団面接で、今度はフィリピン人留学生と一緒になりました。その方は4カ国語が話せるハイスペックな学生だったので、一次面接の時よりもさらに緊張してしまいました。しかし、大学で商品開発から販売までやり遂げた経験を話し、自分なりには手応えを感じることができました。
そして、いよいよ最終面接です。最終面接まで進んだのは初めてだったので非常に緊張しましたが、その様子を見ていた面接官の方が「緊張せず、リラックして話してね」と言ってくださり、何気ない世間話をしてくださったので、私の緊張もほぐれ、自分の考えをしっかり伝えることに集中することができ、「これはいい結果がもらえるかもしれない」と、手応えを感じながら帰路に着くことができました。
しかし、内定の連絡をもらうまでは不安でした。内定の連絡をいただいた時は夢への第一歩を踏み出せた喜びで胸がいっぱいになりました。すぐに母親と、お世話になった大学の先生やキャリアセンターの職員の方にも報告しました。皆さん、自分のことのように喜んでくれたので、その姿を見てまた喜びが湧き上がってきました。

今後の抱負についてお聞かせください。

まずは、日本のビジネスマナーや文化を理解し、社会人基礎力を高めていきたいと思っています。大学でもマナーや文化については学びましたが、ビジネスの現場でさまざまなことを吸収していきたいです。そして、ベトナムと日本の架け橋になるという夢を叶えた後は、ブルボンの代表として海外展開を推し進める人材になり、やがては世界中の国々と日本との架け橋になりたいと考えています。

受験生の皆さんへのメッセージ

経法大には、多くの国から留学生が来ています。留学生と日本人学生が一緒に授業を受け、一緒にプロジェクトに取り組む機会がたくさんあるので、学びや発見に満ちた大学生活が送れます。自分一人では辿り着けない考えや経験に出会えるので、積極的に交流して将来のキャリアを切り拓いていってください。

※掲載内容は取材当時のものです。

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