民間企業

4年間の大学生活で培った主体性が、
世界的企業への道を拓いた。

株式会社ファーストリテイリング 内定中西 晃一 さんKoichi Nakanishi経営学部経営学科卒(2023年3月) / 大阪府立 八尾翠翔高校 出身

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内定先についてお聞かせください。

株式会社ファーストリテイリングから内定をいただきました。
ファーストリテイリングは「服を変え、常識を変え、世界を変えていく「人」へ」というスローガンを掲げ、人種や国籍、性別、職業など、人を区別する様々な既成概念を超えた、あらゆる人のための服「LifeWear」を創っている企業です。
ユニクロやジーユー、セオリー、プラステなど、多数のブランドを展開していますが、私はユニクロの地域正社員として入社する予定です。主体性を重んじる企業文化があるため、モチベーションが高く、積極的に行動できる人はどんどん成長できる環境だと思います。積極的に行動しないと成長できない企業とも言えますが、グローバルに展開している大企業なので、これくらいの緊張感は当たり前だと思っています。

ファーストリテイリングに興味を持たれたきっかけは何ですか?

そこまで洋服に興味はなかったのですが、大学に入ってからオシャレな友人の影響を受けてファッションに関心を持つようになりました。好きなことを仕事にしたいと考えていたので、自然と就職活動はファッション業界に絞られました。
中でもユニクロは幼少期から着用しているブランドで、多くの人が手に取る、まさに「LifeWear」です。生活に深く根差した本質的なブランドに携われること、そして世界に名だたる大企業で働けることに、大きな魅力を感じ、志望しました。
他のアパレル企業からも内定をいただきましたが、ユニクロの盤石な経営戦略に魅力を感じました。3年生になってユニクロでアルバイトを始め、内情や企業文化を肌で感じ、入社後のイメージを明確に持つことができました。

大学ではどのような学修に取り組まれたのですか?

「経営管理論」や「ベンチャービジネス論」、「リスクマネジメント論」など、経営系の学修には幅広く取り組みましたが、最も印象に残っているのは、やはりゼミでの研究です。大手メーカーで重要なポジションを歴任した経験のある八井田先生のゼミに所属しましたが、経営の理論的な側面を実践的な視点で語ってくださるのがとても刺激的でした。周りのゼミ生のレベルもとても高く、「今のままではいけない。もっともっと勉強しなければ」という意識が芽生えました。
ゼミでの学修を具体的に説明すると、世の中にある企業の経営戦略を分析した上で、それをより良くしていくための方策をグループで考察・発表するという内容です。非常に難易度が高く、簡単に答えの出せるものではありませんが、グループ内での議論はもちろん、発表も緊張感があり、主体的に物事に取り組む姿勢が身についたと感じています。
さらに、ゼミで取り組んだ研究内容を発表する「学生研究発表大会」にも出場しました。私のグループは3位入賞を果たし、1位から3位までを八井田ゼミが独占するという快挙も成し遂げました。この結果にも満足していますが、何よりも研究過程で得た知識や思考力、グループ全員でまとめた研究内容に大きな価値を感じています。

大学生活で印象に残っていることはありますか?

「基礎演習」で下級生の学修サポートを行うメンターを担当したことが印象に残っています。高校時代は自分から何かに挑戦することはあまりなかったのですが、大学ではその姿勢を変えようと思い、参加しました。偉そうにアドバイスをするのではなく、同じ目線で相談に乗ることを大切にしていたからか、日を追うごとに後輩たちと打ち解け、メンターとして求められる役割も日に日に増えていきました。たとえば、最初は個別に学修のアドバイスをしていただけでしたが、学期が終わるころには、クラス全体の和を意識してコミュニケーションを取るように変化しました。後輩たちの成長を見守っているつもりが、自分自身も大きく成長していたことに気づき、自分でも驚きましたね。
また、3年生から始めた市民ボランティア団体での活動も印象に残っています。その団体では自宅にある不要な服飾品などを譲っていただき、それらを販売することで得た売上の一部を国際協力団体に寄付するという活動を展開していました。私は店頭の販売員として働いていましたが、地域の人々が持ち込む物品を受け取り、販売する中で、そのチャリティーショップが地域の重要なコミュニティになっていることに気がつきました。地域に根差した店舗の価値や役割について、実体験を通して理解できたのはとても大きなことだったと思います。ユニクロも地域に根ざした店舗づくりを目指して地域正社員制度を設けています。地域に合った商品やサービスを自分たちで考え、提供していく。その姿勢こそが、すべてのお客様に満足を届けることにつながり、店舗経営を支えていくのだと実感できました。

就職活動に向けて、どのような準備をされたのですか?

3年生の6月頃から、合同企業説明会やアパレル企業のインターンシップに参加しました。そこで出会う他大学の就活生たちの中には有名大学の学生も参加していたので、最初は気後れすることも多かったです。しかし、それがいい刺激になり、自分からどんどん情報収集をして、行動を起こすきっかけになったので、結果的には良かったと思っています。
また、キャリアセンターへも早い段階から通い、ファーストリテイリングに入社した先輩について教えていただくなど、さまざまな相談に乗っていただきました。キャリアセンターの職員の方から「ユニクロでアルバイトをした方が実情もよくわかって、選考にも活きてくると思うよ」というアドバイスをいただいて、ユニクロでのアルバイトを開始したのですが、本当にその通りでした。選考ではアルバイト経験のおかげで答えられた質問も多く、職員の方には本当に感謝しています。さらに、ゼミを担当して下さった八井田先生にも模擬面接をしていただきました。また、友人と一緒に面接の練習をするなど、できる準備は主体的に取り組みました。

ファーストリテイリングの選考には、どのように臨まれましたか?

一次選考の前に、SPI(Synthetic Personality Inventory:総合適性検査)の試験がありましたが、経法SPIという大学独自の教材で勉強を進めていたので何の問題もなく通過することができました。経法SPIは本番形式の問題を解くだけではなく、その履歴も確認できるので、苦手分野の対策も十分にできましたね。
一次選考は、最近多くの企業が導入している、動画を撮影して送信する形式でした。テーマは「学業で力をいれたこと」、「自分の憧れの人」という2つです。それほど高いハードルには感じなかったのですが、この選考で落ちたという話を耳にしていたので、通過できたことは自信につながったと感じています。
二次選考はオンライン面接でしたが、幸運なことに面接官の方が私のアルバイト先の店長と仲が良い方だったので、その話題で大いに盛り上がり、楽しく会話することができましたね。
最終選考は、人事部長との面接でした。志望動機や、「大学生活での取り組みについてどのように考え、行動したのか?」「入社後、どのようなことに取り組みたいのか?」といった主体性を問われるような質問も多かったです。しかし、全体的な雰囲気としては友好的だったので、緊張せずに受け答えすることができました。
世界的な大企業の選考であるにもかかわらず、驚くほどスムーズに選考を通過することができたのは、振り返ってみると大学4年間で培った主体性のおかげだと感じています。多くの経験を積み、考え、行動したことで、ファーストリテイリング内定という最高の結果に結びついたのだと思っています。

今後の抱負についてお聞かせください。

まずは、お客様目線で地域のニーズに寄り添い、3年以内に店長になることを目標にしています。その後は本部からユニクロを変えていきたいと思っています。アルバイトという立場ではありますが、実際に店舗業務に携わっていく中で、働く環境としてはまだまだ改善の余地があると感じています。ユニクロをより良くしていくために、これからも主体的に動いていきたいですね。

受験生の皆さんへのメッセージ

大学選びに偏差値は関係ありません。やりたいことができるなら、どの大学でもいいと思います。高校時代に勉強が苦手だったという人でも、大学4年間で大きく変わることができます。私自身がその例です。経法大に来て大きく成長し、ファーストリテイリングという大企業の内定を勝ち取ることができました。すべては自分がどのように考え、行動するのか、皆さんの主体性次第です。ぜひ、頑張ってください。

※掲載内容は取材当時のものです。

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