民間企業

大阪で学び、暮らしたなかで見つけた、新たな夢。
安全で便利な交通インフラを支える、電車の運転士に。

京阪電気鉄道株式会社 内定藤原 圭太 さんKeita Fujiwara法学部法律学科卒(2018年3月) / 広島県立 府中東高校 出身

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内定先について、お聞かせください。

京阪電気鉄道株式会社から内定をいただきました。
鉄道会社への就職という夢を実現できたことを、とてもうれしく思います。なかでもこの京阪電車は、「技術の京阪」と呼ばれ、関西の私鉄の発展を牽引し続けてきた伝統ある企業です。
運転士候補としての採用なので、将来的には運転士登用試験を受け、合格後、実際に電車の運転に携わることになります。それをふまえ、入社後はまず駅に勤務し、鉄道会社の業務にかかわるたくさんの知識を学びながら、駅員として実務経験を重ねます。まだまだこれからも勉強が続くことになりますが、今からとても楽しみです。

経法大には、どのような希望を抱いて入学されたのですか?

大学入学当初は、警察官をめざしていました。
高校時代は野球に打ち込み、「将来は、野球で鍛えた体力を生かして、人の役に立つ仕事に就きたい」というのが、警察官を志した理由です。
なので、経法大には、警察官をめざす学修をするために入学しました。法学部には公務員コースがあり、Sコース(特修講座)で採用試験対策指導も受けられるなど、充実した学修環境が整っていると感じてのことです。

そこから鉄道会社志望へと、どのように気持ちが変化されたのですか?

広島県の実家を出て、大阪での暮らしにもずいぶん慣れてきた、3年生の頃のことです。梅田や難波など、大阪市内の繁華街に行く機会も増え、そんななかで僕は、都会の交通インフラに強い関心を抱くようになりました。地元の駅では1時間に1本しか電車が来ず、終電は22時台。でも大阪では、網目のように張り巡らされた路線の上を、深夜までひっきりなしに電車が走っていて、いつでも行きたい場所に行くことができる。「この利便性を支えている、都会の鉄道会社で働く人たちはすごい!自分もそんな人になりたい!」という強い想いが、僕のなかでどんどんと大きくなっていきました。
とは言え、正直、迷いました。今から希望進路を変更して、間に合うのか? そして何より、親には「大学卒業後は地元の広島県警に」という想いを伝え、大阪の大学に進学させてもらったのですから、「都会の鉄道会社をめざしたい」などという気持ちの変化を認めてもらえるか、それも心配でした。でも親に正直に話すと、「進みたい道に進めばいい」といった言葉を返してくれ、それで決心を固めることができたのです。

3年生の時には、インターンシップも経験されたそうですね。

はい。警察官か鉄道会社か、迷い始めていた頃に、アートコーポレーション株式会社での一日インターンシップに参加しました。それまで警察官などの公務員しか視野に入れていなかったので、まずは民間企業を知る機会として、インターンシップ体験が最適だと考えたためです。
アートコーポレーションは、「アート引越センター」を運営する総合運輸企業です。インターンシップでは、引っ越しサービスの営業施策についてのグループワークに取り組みました。実際の営業社員の方から指導を受け、どのように売り込んでいくか、学生であるインターンシップ生でアイデアを出し合ったのです。
この体験を通じて、企業活動とはどのようなものかを実感として学ぶことができましたし、企業で働いている方のお話を直接聞けたことも、とてもいい勉強になりました。他大学の参加学生とも、就活に対する考え方や勉強法など、いろいろな意見を交わすことができました。視野を大きく広げる、素晴らしい機会になったと思います。

鉄道会社をめざしての就活には、どのように取り組まれましたか?

3年生の終わり頃、まずキャリアセンターへ相談に行きました。職員の方が親身になってアドバイスしてくださり、おかげで希望進路の変更に対する不安がずいぶんやわらいだように思います。その後も何度もキャリアセンターを訪れ、そのたびに履歴書や自己PRの添削指導をしてもらったり、鉄道会社の説明会情報や採用情報を調べてもらったりと、心強いサポートをしていただきました。
筆記試験の対策については、企業の採用試験でよく使われるSPI試験と公務員の筆記試験とで、それほど大きな違いがないことから、苦労は感じませんでした。1年生から受講してきたSコースの公務員講座での学修を活かすことができ、良かったです。
そうして関西の鉄道会社を中心に就活を進め、最終的に京阪電車の内定をつかむことができました。この最高の結果を得るまでに、キャリアセンターや先生、親、そしてアルバイト先企業の人事担当の方にも相談に乗ってもらうなど、多くの方々に支えていただけたことに、心から感謝しています。

大学での授業で、印象に残っていることはありますか?

刑法や民法など、法律について学ぶ授業はどれも面白かったですね。不動産登記に関する法律、クーリングオフなど消費者の安心を守るための法律、その他、身近に感じられる法律が特に興味深く、実生活のなかでも役立てることができると思いました。
京阪電車の面接試験では、「お客様同士がケンカをされていたら、あなたはどうしますか?」といった質問を受けました。この時、僕は民法や刑法をふまえた上での対応を考え、しっかりと受け答えすることができました。「法律を学んで良かった」と実感しましたし、将来的にも駅や社内での犯罪・事故などのトラブル発生時の対応に、きっと法律の知識が役立つと確信を持っています。

今後の抱負についてお聞かせください。

まずは駅員として、お客様とふれあいながら経験を重ね、業務知識などをしっかりと学んでいきたいと思います。そうして3年後に受ける運転士登用試験に向けて万全の準備を進め、合格することが、第一の目標です。
そして将来は運転士として、乗客の方々の安全を守るという責務に全力をつくすとともに、沿線のお客様に親しまれる存在をめざします。京阪電車は、地域に密着した鉄道会社。いつもやさしい笑顔で、お客様に好かれる、お客様に近い運転士というのが、僕の理想です。

受験生の皆さんへのメッセージ

いろいろな経験をすることが大切だと思います。僕は大阪にある経法大に入学して、地元の高校に通っていた頃にはできなかったようなたくさんの経験を重ねることで、視野を大きく広げることができました。視野が広がれば新しい発見も得られ、将来の選択肢も広がります。今まで気づかなかった、新しい夢も見つかるかもしれません。大学のプログラム、インターンシップ、アルバイトなど、どんなことでもいい。いろいろなことに積極的にチャレンジして、自分の視野を、自分の好きなことを、どんどん広げてください!

※掲載内容は取材当時のものです。

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