民間企業

留学で培った英語力や決断力・実行力を活かし、
地元の良さを発信する人材になりたい。

株式会社錦水館 内定井木 春菜 さんHaruna Igi国際学部国際学科 4年生 / 広島県 広島国際学院高校 出身

前へ

次へ

内定先についてお聞かせください。

株式会社錦水館から内定をいただきました。
錦水館は、広島県の宮島にある100年以上続く老舗旅館です。また、2017年には「ホテル宮島別荘」という和モダンホテルもオープンさせました。「安芸の宮島」は日本三景として有名ですが、世界遺産に認定された嚴島神社をはじめ、宮島には多くの観光スポットがあります。その宮島を堪能してもらえるように、ホテルスタッフは宮島観光のアドバイザーとして様々な体験を提供し、お客様の思い出づくりのお手伝いをしています。旅館とホテルのどちらに配属されるかはわかりませんが、少人数で運営しているため担当できる業務の幅が広く、お客様との距離感も近いホテルへの配属を希望しています。外国人観光客も多く宿泊されるので、大学で磨いてきた英語力を活かしたいと思っています。

最初からホテル業界を目指されていたのですか?

いえ。旅行が好きなので、最初は航空業界を目指していました。しかし、新型コロナウイルス感染症が流行したことで、航空業界への就職は諦めざるを得ませんでした。進路については随分悩みましたが、人と話すことが好きで、接客業に興味があったことと、地元広島で働きたいという思いがあったので、この条件を満たすインターンシップ先を調べていた時に錦水館と出逢いました。オンラインによるインターンシップが多い中、錦水館は現場でのインターンシップを開催しており、従業員の働く姿を実際に見ることができることから、参加してみようと思いました。昔から宮島が大好きでよく訪れていましたし、観光で広島を訪れた人に地元の良さを伝えたいという想いも持っていたので、出逢うべくして出逢ったのかもしれません。
インターンシップに参加してまず感じたのは、「魅力的な会社だ」ということです。老舗旅館なので、客層も従業員も年配の方が多いイメージだったのですが、実際は20代から30代の若い従業員も多く、風通しの良さそうな雰囲気を感じました。社長も若い方ですが、「若い人の力を大切にしている」と話されていました。従業員の方もイキイキと働いている印象を受けたので、「この会社で働いてみたい」と思うようになりました。この経験をきっかけに、ホテル業界も視野に入れるようになりました。

大学では、どのような学修に取り組まれたのですか?

英語力を伸ばすための授業を中心に、文化や歴史、国際教養など、幅広い学修に取り組みました。特に英語は、正課授業以外にも海外留学やベルリッツTOEIC講座、観光英語検定2級講座などを組み合わせ、着実に力を伸ばしていけたと感じています。
また、ゼミでは観光白書や情報通信白書からテーマを見つけ、詳しく調査した資料を作ってプレゼンをしていました。私は人前で話をするのが得意な方ではなかったので、どうすればうまく伝わるのかを必死に考え、資料の作り方や話し方を何度も修正していったのを覚えています。しかも、出てくる単語自体が初めて聞くものが多かったので、社会情勢を含めた基礎理解が必要です。例えば、知らなかった単語のひとつに「MICE(マイス)」というものがあります。MICEとは、企業や国際機関などが行う「会議(Meeting)」「インセンティブ旅行(Incentive Travel)」「国際会議 (Convention)」「展示会・イベント(Exhibition/Event)」の頭文字を使った造語で、ビジネスイベントの総称です。各国がMICEを自国で開催してもらえるように誘致活動に取り組んでいるのですが、そのようなことが行われていること自体、全く知りませんでした。資料制作の段階でこうした知識を求められるので、とてもいい学修になるのと同時に、自分で情報を収集し、内容をよく理解することの重要性も実感しました。他の学生のプレゼンを聞くだけでも知識の集積に役立ち、地域ごとの観光施策の傾向や実情も浮き彫りにすることができました。
このような経験を活かし、「ICTを活用した広島県のインバウンド誘致について」という卒業論文を執筆中です。コロナ禍で訪日外国人観光客が激減している今だからこそ、キャッシュレス決済など、海外のICT導入事例を参考にしながらアフターコロナに向けた施策を研究したいと考えています。また、ICTとは対照的にアナログな部分ではありますが、「観光人材の育成」も重要な課題です。訪日外国人へのアンケートを分析していると「現地の人々とコミュニケーションがあまり取れなかったのが心残り」という声が多く見受けられました。英語に限らず多言語を話せる人材を育成するために、大学や専門学校との連携も必要だと考えています。

大学生活で印象に残っていることはありますか?

1年生の時にニュージーランドとベトナム、2年生の時にアメリカへ留学したので、そこでの経験がとても印象に残っています。
ニュージーランドはオークランド大学への短期留学でした。最初は下位クラスからのスタートでしたが、ホストファミリーやルームメイトとコミュニケーションを積極的に取ることで、日常会話の表現が豊かになり、リスニング力も向上。最後には上位クラスにも上がれ、自分でもしっかりと成長を感じ取れる留学でした。英語学修にもっと力を入れていこうと、モチベーションアップにもつながりましたね。
ベトナムでは、日本語を勉強している子どもたちに、私たちが英語で授業をするという経験をしました。母国語の日本語を、海外の人にわかりやすく英語で教えるのは難しく、かなり苦戦した思い出があります。そんな私たちに、現地の子どもたちが日本語で積極的に話しかけてくれたので、随分救われた気持ちになりました。私たちが教えている立場なのに、子どもたちの積極性やコミュニケーション力の高さに教えられることが多かったですね。
2年生の時は、アメリカのクリーブランド州立大学での1セメスター留学を経験しました。それまでの英語学修が実を結んだのか、クラス分けのテストで上位クラスへと振り分けられ、これが苦悩の始まりでした。周りの学生たちは全員ネイティブレベルの英語力があり、その高いレベルに合わせて授業が進むため、ついていくのがやっとの状態でした。やがて、英語学修も学校へ行くのも楽しくなくなってきたことから、このままではいけないと思い、「クラスを下げてほしい」と先生にお願いしました。ひとつ下のクラスに編入させていただき、ようやく落ち着いて勉強できるようになったことから、「自分からお願いしてまでクラスを下げてもらったんだから、絶対にいい成績を取ろう」と、またモチベーションを上げ、英語学修に取り組むことができました。それからは苦手な文法やライティングに力を入れ、授業のテキストを中心にじっくり時間をかけて予習・復習を徹底したことで苦手分野も克服でき、英語力もさらに伸ばすことができたと感じています。
私は心配性で考え込むタイプでしたが、この3度の留学を経て、チャレンジ精神が身につきました。また、自分一人で決断し、実行する力も養われたと思います。周りの情報に翻弄されがちな就職活動においても、留学で身につけた力は大いに役立ちましたね。

就職活動に向けて、どのような準備をされましたか?

まずは、様々な業界のインターンシップに参加しました。参加するうちに興味のある業界を見つけようと考えたんです。さらに、キャリアセンターを活用して、面接と書類選考の対策を同時並行で進めました。接客業のアルバイトをしていたこともあり、人と話をするのは好きだったので、面接の練習では褒めていただくことが多かったですね。就活実践キャンプにも参加し、個人と集団の模擬面接を経験しましたが、担当していただいた企業の面接官の方に、「もし、この面接が本番だったら井木さんのことを採用します」と言っていただけたので、とても自信になりました。書類選考を通過するための対策の方に力を入れていきました。何度も添削してもらったエントリーシートを練り直していくうちに、書き方の悪い癖を客観的に把握できるようになり、伝えたいことを端的にまとめられるようになりました。

錦水館の選考には、どのように臨まれましたか?

一次選考は、自己PRと志望動機について、それぞれ1分間の動画を自分で録画し、送付するという形式でした。100回以上撮り直して編集したと思います。二次選考は旅館とホテル、両支配人とのオンライン面接です。志望動機や大学での活動、入社後の働き方についてなど、様々な質問が出されましたが、終始楽しんで会話することができました。最終面接は社長と対面での面接でした。緊張しましたが、その場で内定をいただくことができました。就職活動は辛く厳しいイメージがありましたが、スムーズに内定をいただけたことに不安を感じたこともありました。今思い返せば、ゼミでのプレゼンの積み重ねや留学での経験の成果が実を結んだと感じています。

今後の抱負についてお聞かせください。

大学進学をきっかけに大阪に来たことで、地元広島の良さを再認識し、やはり地元が好きだと改めて思いました。インバウンド需要の回復はまだ先になるかもしれませんが、自由に旅行を楽しめる状態に戻った時に備え、しっかり接客力と英語力を磨き、地元の良さを発信する人材になりたいですね。日本人も外国人も楽しめるような宮島観光マップを作ってお客様に渡したり、ちょっとしたメッセージカードをプレゼントしたり、宮島での時間が素敵な思い出として残るように、細やかなサービスを提供したいと思っています。

受験生の皆さんへのメッセージ

大学を選ぶ際、親や周りの意見を聞くという人もいるでしょう。それも大切なことではありますが、勉強するのは自分なので、やりたいことができる大学を自分で探すべきだと思います。やりたいことが見つかっていない人は、とにかくいろいろな大学へ足を運んでみましょう。大学案内やネットだけで得たイメージと、リアルな大学は全然違います。自分の目と耳で確認して、自分の意思で進学先を選んでください。それが一番大切なことだと思います。

※掲載内容は取材当時のものです。

同じ職種・資格のストーリー