民間企業

ゼミでの企業分析、海外体験、環境保全活動。
大学時代の多くの経験を生かし、地元・香川の発展に貢献したい。

株式会社香川銀行 内定鈴木 崇大 さんSuzuki Takahiro法学部卒(2016年3月) / 香川県 香川県藤井高校 出身

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内定先についてお聞かせください。

株式会社香川銀行から内定をいただきました。
「生まれ育った香川県で働きたい」という希望を持ち、大学では金融に関する法律などを中心に学んできた僕にとっては、理想的な就職先です。
また香川銀行は、働いている人たちが気さくで接しやすく、職場の雰囲気が自分に合っていると感じられました。お客様は地元の中小企業が多く、小口の融資にも積極的で、親身になってお客様と一緒に香川県の発展のために力をつくしているという印象を受けたことが、この銀行を第一志望とした大きな理由です。

最初から金融業界への就職を考えて、大学での学習に取り組んでこられたのですか?

実は入学当初は、警察官志望だったんです。叔父が警察行政に勤めているなど、親族に公務員が多く、その影響もあって、なんとなく自分も公務員になろうと考えていました。それで公務員採用試験の合格実績が高いこの大学を選びました。でも大学でいろいろ学ぶうちに興味の幅が広がり、民間企業への就職を意識するようになりました。特に銀行や証券会社などは、頑張って出した成果が自分の評価にどんどん反映されるという点が魅力でしたね。また、20歳になった頃から株や投資信託に興味を持つようになり、金融そのものをおもしろいと感じるようになりました。それで「将来は金融業界をめざそう」と考え、会社法や銀行論など、金融に深く関わる科目を中心に学ぶようになったんです。

特に印象に残っている授業などはありますか。

大澤先生のゼミが、僕にとっては本当に大きかったと感じています。
「就職を考えているなら、私のゼミに来るといいよ」と先生に声をかけていただき、3年生から受講。主にインターネットを通じて企業の有価証券報告書を読み、決算書から企業分析を行う、といった学習に取り組みました。同じ業界の複数の企業を比較したり、リーマンショックを基点として過去数年間の回帰分析を行ったり。自分でデータを集め、Excelでグラフなどを作り、分析・評価していくんです。この学習を通じて、インターネットの企業サイトや商品などからだけでは見ることができない、数字から読み解くことができる企業経営の実情というものについて、深く理解することができました。企業の見方が変わり、就活の企業研究でもすごく役立ちましたね。
また、SPI試験対策を受けたり、「銀行をめざすならこういう勉強をしておかないと入ってから苦労するぞ」と将来を意識した課題を出していただいたりと、大澤先生には常に就職を気にかけていただきながらサポートしていただけたと思います。先生はもともと金融業界の第一線で活躍してこられた方なので、先生自身の実務体験に基づいたリアルなアドバイスを受けられたことも、僕の就活の大きな支えになりました。

就職活動にはどのように取り組みましたか?

香川県で働くことを第一に考え、銀行や信用金庫、証券会社のほか、不動産やメーカーなどにも視野を広げつつ、企業研究を進めました。
香川銀行との出会いは、3年生の12月に行われたインターンシップ。期間は2日間でしたが、実際の職場の雰囲気を体感し、ここで働く人たちの仕事に対する意欲や人柄にも触れることができ、とても有意義な体験ができたと思います。
また、インターンシップの最終日には、頭取と面談できる機会もありました。「香川銀行に入ったら、農業への融資に力を入れたい」という話をすると、
頭取に「それはうちの経営課題の一つでもあるね」と言っていただけ、大きな手応えを感じることができました。

そのインターンシップを機に、香川銀行で働きたいという希望が強くなったのですね。

はい。3月から香川で定期的に香川銀行の説明会が開かれたのですが、僕は10回以上足を運びました。「顔と名前をおぼえてもらおう」と考え、人事担当の方やリクルーターの方々に自分から積極的に話しかけ、また、画一的なリクルートスーツでなく、ストライプのスーツを着たり、毎回違った柄や色のネクタイを締めたりと、僕という人間を印象づけることを心がけました。すると女性のリクルーターの方に「そのネクタイ、かわいいね」と言っていただけ、何度目かの説明会で「鈴木さん、今回も来てくれたんですね」とみなさんから声をかけていただけるようになりました。
面接をはじめ、選考試験でそれほど苦労することなく、内定という結果を得ることができたのは、それまでの自分を印象づけるための努力が功を奏したと感じています。インターンシップでの僕の言動なども、しっかりと見ていただけ、いい評価につながったようです。地元の銀行で働けるということを、両親も喜んでくれ、本当によかったと思います。

他にも大学生活のなかで印象に残っていることがあればお聞かせください。

一つは学生研究グループの「ECO~る∞KEIHO」で取り組んだ環境保全活動ですね。花岡キャンパスのふれあい池でニッポンバラタナゴの保全などに取り組み、この活動が環境大臣賞の受賞にもつながりました。
そしてもう一つは、たくさんの海外体験ができたこと。ベトナムでの海外インターンシップ、ハワイでの語学研修、ミャンマーでの海外ボランティアに参加し、さらに一緒にベトナムに行ったことで仲良くなった経済学部の友人たちと個人的にマレーシア・シンガポール・タイに旅行もしました。
どちらの体験も、自分の見聞を広めてくれましたが、何より良かったと思うのは、初対面の人とでも堂々と話ができる度胸がついたということ。環境保全活動では、企業の環境事業担当の方や他の大学の研究者、NPOの方々などと話をする機会がたくさんありましたし、海外ではいろんな国の人とのコミュニケーションを図ることができました。英語は得意ではありませんでしたが、一生懸命に伝えようとすれば、何とかお互いの意志を伝えあうことができましたね。これらの体験が、就活で「積極的に話しかけて、自分を印象づける」という行動につながったと思います。

今後の抱負についてお聞かせください。

自分が育った香川県を、経済の面からバックアップして、瀬戸内経済圏をもっと元気にしていきたいと考えています。そのためには、社会人になっても勉強を続けることで、専門知識を深めながら「人と話すのが得意」という自分の長所をさらに伸ばしつつ、資格などもとってキャリアアップを図りたいですね。自分の成長を、地元への貢献につなげていきたいと思っています。
また、生活費に不自由せず、大学でいろんな経験ができたのは、仕送りをしてくれた両親のおかげだと、いま改めて感じています。その両親に恩返しする意味でも、地元での仕事に全力をつくしたいと思います。

受験生の皆さんへのメッセージ

就職活動の経験を通して、自分の長所をいかにアピールするかが大切かを実感することができました。みなさんも、自分に何ができるか、自分が誇れることは何かを考え、それを伸ばし、アピールできるようになっていくのがいいと思います。経法大は、その手助けをしてくれる大学だと思いますね。先生や職員の方々が、学生一人ひとりを見つめ、それぞれの個性に応じたアドバイスをしてくれますから。そうしたサポートを受けて、「自分にしかできないこと」を見つけることだってできると思います。新しく国際学部もできますし、可能性はさらに広がっていくと思いますよ。

※掲載内容は取材当時のものです。

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