民間企業

大学で身につけた分析力や思考力を活かし、
広く社会のためになるシステム開発に取り組みたい。

株式会社SKB 内定川元 実夏 さんNatsumi Kawamoto経済学部経済学科卒(2022年3月) / 大阪府立 和泉高校 出身

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内定先についてお聞かせください。

株式会社SKBから内定をいただきました。
SKBは大手独立系システム開発会社のグループ企業として、金融、通信、流通、製造・サービス、社会公共分野などの幅広い分野で、高度なシステム開発を担っています。こうしたノウハウを活かし、会計や人事・給与などに特化した業務系ソフトの導入・構築も行っています。国内最大級のグループなので、顧客も業界を代表するような大手企業が中心です。必然的に受注しているシステム開発の規模は大きくなりますが、SE(システムエンジニア)職として入社する身としては、やりがいも大きいと期待に胸を膨らませています。

SKBに興味を持たれたきっかけは何ですか?

最初は就活サイトでSKBの存在を知りました。会社のホームページを見ると「SKBって、ちょうどいい」と書かれていて、「ちょうどいいって何?」と気になって調べはじめたのがきっかけです。大企業は規模が大きすぎて自分らしく仕事がしにくいイメージだったので、中小企業を中心に見ていましたが、SKBは大きなグループに所属している割に、会社の規模感や働き方が本当に「ちょうどいい」んです。社員数は150人程度なので、大企業と違って全員の顔が見えますし、個人の裁量で仕事ができるシステムがあるので自由度もあります。案件も大小さまざまあり、SEとして手に職をつけるには最適な環境だと感じました。私は会計や簿記が好きなだけで、ITの専門知識を持っているわけではありません。文系の人間からするとシステム会社のSE職はハードルが高く感じますが、SKBは無理なく成長できる仕組みや教育制度があり、社員もお互いに協力し合って成長する風土があるので安心できると感じました。

大学では、どのような学修に取り組まれたのですか?

計算することが好きだったので、1年生の頃から簿記の授業を取ったり、「Sコース(特修講座)」で会計の学修に取り組んだりしました。3年生からは「経営分析」の授業で、企業の収益性など経営面の分析にも取り組みました。売上高経常利益率やROE(自己資本利益率)などを計算し、さまざまな財務指標を読み解いて企業分析を深めるので、数字の裏に潜む企業活動の実態を理解することができるようになりました。また、「銀行論」や「財政学」も興味深い授業でした。会計系への興味から派生して履修した授業ですが、金融の成り立ちから実務的な取り組みまでを知ることができ、社会経済に対する視座を上げるきっかけになりました。金融や税金は社会の基盤となるシステムなので、社会人になってからも役立つ知識を得られたと感じています。また、SKBでは会計ソフトの開発なども受注しているので、実務面でのサポートもできると考えています。
このような学修の延長線で、ゼミではデータサイエンスに取り組みました。単純な計算で答えを導き出せるものではなく、かなり高度な計算法や視点を変える思考力が求められる内容だったので、正直なところかなり苦労しましたね。しかし、なかなか解けない難問にグループで取り組むことで、自分とは異なる考えやアプローチ方法に触れることができ、論理的思考力はかなり鍛えることができたと思います。卒業論文では、サブスクリプション全盛の時代において音楽が経済に与える影響を、データサイエンスの観点から分析しようと考えています。

大学生活で印象に残っていることはありますか?

カナダのトロント大学へ留学したことがとても印象に残っています。コミュニケーション力を磨くことと、異文化を肌で感じることを目的に留学したのですが、最初の1カ月は夏休み期間中だったこともあり日本人留学生が多く、日本人ばかりと過ごしていました。やがて夏休み中に渡航していた日本人が帰国すると、強制的に英語だけの生活に。電車に乗るにも切符の買い方が日本と違うので、駅員さんに教えてもらおうにもリスニングができず、戸惑うことが多かったです。語学の授業では中国人留学生と一緒にグループワークに取り組みましたが、意思疎通に苦労する場面も多かったですね。しかし、「失敗してもいいから何事も挑戦することが大事だ」と考えを切り替えてからは、どんどん積極的にコミュニケーションを取れるようになっていきました。周りの人はとてもフレンドリーなので、こちらが心を開いて積極的になりさえすれば、戸惑いは消えて楽しさが増えていく。そうなるにつれ、グループワークも充実し、議論・発表することが楽しくなり、人前で話をすることが全く苦ではなくなりました。この経験は就職活動の面接にも活かされたと感じています。

就職活動に向けて、どのような準備をされましたか?

インターンシップに参加しようと思っていましたが、コロナ禍で多くは中止になってしまいました。合同説明会も三密以上になる懸念から、あまり参加はしませんでしたね。その代わり、キャリアセンターで自己PRの添削をしていただいたり、オンラインで面接練習をしていただいたりしました。いろいろな就活サービスにも登録していたので、自己PRの添削は、そこでもかなりしていただきました。ただ、学生生活で力を入れたこと、いわゆる「ガクチカ」には苦労しました。人に誇れるような自分だけのエピソードがなかなか見つからず、「どうやったら他の学生との差別化できるんだろう」と随分悩みましたね。ある時、就活情報サイトで「人と違うすごい事よりも、普段自分が継続して取り組んでいることを書けばいい」というアドバイスを見つけ、すぐに家計簿のことが思い浮かびました。計算好きの私は、毎月ずっと家計簿をつけていたんです。そのことを大学での学修内容と連動させ、自己管理能力の高さという軸でまとめることができました。
また、就活実践キャンプでは本番さながらの面接練習を体験し、自分の課題を洗い出すことができました。しっかりと準備をして臨んだのですが、いざ面接となるとボロが出てしまい、厳しいフィードバックをいただくこともしばしば。かなり落ち込みもしましたが、この時の経験があったからこそ、本番に向けて軌道修正することができ、とても感謝しています。

SKBの選考には、どのように臨まれましたか?

1次選考の面接では、想像以上に褒められたので驚きました。就職活動という場では、学生も企業側も、ある程度自分をよく見せるために嘘をついていると私は思っています。ただ私はそんな器用なことができないので、等身大の自分で話をしていたところ、「あなたの話には嘘がない」と、面接官の方がとても高く評価してくださったんです。褒められすぎて、逆に怖くなったくらいです。その次がもう最終選考で、本社のある東京でSPIのような独自の筆記試験を受けた後、社長面接がありました。他の企業はオンライン面接が多い中、SKBは対面で、しかも社長との最終面接だったのでかなり緊張しましたね。今振り返ってみると、「あの質問には、もっとこう答えればよかった」と思うことも多々ありますが、その場で内定をいただくことができました。

今後の抱負についてお聞かせください。

SEとして一人前になるには、最低5年はかかると思っています。SKBは研修制度が充実しているとはいえ、5年間でどこまで成長できるかは私の努力次第です。大学で身につけた分析力や思考力を活かしながら、実務の中でどんどん知識やノウハウを学んでいくつもりです。また、私はあまりガツガツしているタイプではないので、会社の中で出世したいという野心はありません。だからと言って、手を抜くつもりもありません。企業を支えるシステム開発に従事することは、社会を支えることにもつながります。自分にとっての「ちょうどいい」を大切にしながらも、広く社会のためになるシステム開発に取り組んでいきたいですね。

受験生の皆さんへのメッセージ

大学選びで重要なのは、どこへ行くかより、何を学ぶかです。私自身の大学生活を振り返ってみると、経法大で学んだことがしっかり将来につながったと感じています。高校生のうちに将来やりたいことが見つからなくても、学んでみたいこと、挑戦してみたいことなら見つけられるはず。そこを起点にして、自分の将来像を少しずつ描いてみてください。経法大なら、想像以上の将来像が描けると思いますよ。ぜひ、経法大へ来て、いろんなことを学んでください。

※掲載内容は取材当時のものです。

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