民間企業

諦めそうになるたび、弱気な自分を乗り越えてきた。
次は、税理士試験合格という壁を乗り越えたい。

MSC税理士法人 内定今藤 憂銘 さんYuna Imafuji経済学部経営学科卒(2022年3月) / 北海道 北星学園女子高校 出身

前へ

次へ

内定先についてお聞かせください。

MSC税理士法人から内定をいただきました。
MSC税理士法人は、税務会計業務を中心にM&Aや事業承継、業績向上におけるサポートなど、幅広く専門的なコンサルティング活動を行っており、「経営が見えれば、未来が動き出す」というスローガンのもと、財務の力で企業の発展に寄り添うことを存在価値としている税理士法人です。一日も早く税理士試験に合格して、税理士として働きたいと思っていますが、仕事と並行して試験勉強をこなすのは相当大変なことです。しかし、MSC税理士法人は社員のキャリア向上に力を入れ、豊富な外部研修や実践的なOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング:職場での実践を通じて業務知識を身につける育成手法)などの制度が充実しているので、入社後は貪欲に知識を吸収し、成長していきたいと思っています。

昔から税理士を目指されていたのですか?

高校3年生になって将来のことを考えた時、大学へ進学する目的を見出せなかったので、まずは目標となる職業を探すところから始めようと考えました。当時、私は数学が得意だったので、数字に関連する仕事を検索してみると、スーパーのレジや銀行員、税理士といった候補が出てきました。より詳しく知るため、自分でピックアップした会社に「現場を見学させてほしい」と依頼してみると、すんなりOKの連絡が。さっそくスーパーと銀行を訪問し、この職業を選んだ理由や具体的な業務内容などについて社員の方々にヒアリングすると、想像していたよりも過酷な環境であることがわかりました。特に銀行は、融資担当になるとノルマなどもあると聞き、「自分にはつとまりそうにないな」と意気消沈。認識の甘さを反省しながら、後日、最後の訪問先である税理士事務所を訪れました。税理士事務所には、企業の決算期に合わせてピリピリした雰囲気で働いているイメージを抱いていたので、恐る恐る訪問しましたが、意外にも、とてもアットホームな雰囲気で、昼ご飯にまで招いてくださいました。初対面の私を迎え入れ、気心が知れた仲間のように接してくださったので「税理士事務所って、こんなにもフレンドリーなんだ」と驚きながらも、その対応にとても感動したのを覚えています。この出来事をきっかけに、税理士への興味が一気に湧き、将来の目標にすることを決めました。

MSC税理士法人に興味を持たれたきっかけは何ですか?

5月頃に別の税理士事務所から内定をいただいていたのですが、コロナ禍における不況の影響からか内定が取り消しになってしまいました。そのまま12月頃まで内定がない状態が続いていた私は、すっかり自信を失い、税理士になる夢を追いかけるのを諦めそうになる時もありました。ちょうどそんな状態の時にMSC税理士法人の座談会に参加する機会があり、税理士の方に自分の悩みや理想の税理士像を打ち明けてみました。すると、その税理士の方はとても親身になって話を聞いてくださっただけでなく、さまざまなアドバイスをしてくださりました。私の思いを肯定するとともに、就職活動を応援してくださったのです。高校生の頃に訪問した税理士事務所と同じように相手の懐の深さを感じ、「ここで私も仲間として働きたい」と強く思い、MSC税理士法人を志望するようになりました。

大学ではどのような学修に取り組まれたのですか?

1年生から「初級簿記」「中級簿記」「工業簿記」を履修し、税理士に向けた勉強を開始しました。もともと数学は得意でしたが、会計の世界はまったくの別物。どれだけ勉強しても、なかなか理解が追いつかない部分もあり、周りに置いていかれるような感覚がありました。「Sコース(特修講座)」でも学修していましたが、しばらくは苦戦を強いられました。簿記検定を受けても合格まで数点が足りないといった状況が続き、「簿記でこんなに苦戦していたら、税理士になんて到底なれないのではないか」と不安や焦りを感じる毎日を過ごしていました。そんな状況を打破しようと、母が経営している会社の税理士さの方に勉強法について相談することもありました。小さい頃から私を可愛がってくださっている方で、何でも気兼ねなく話せたので、その方のおかげもあって、何とか勉強へのモチベーションを維持していました。
2年生になってからはSコースには通わず、自分の苦手な部分を徹底的になくすことに専念しました。Sコースのテキストを何度も解いたり、自分で買ってきた参考書に取り組んだりしていました。「ファイナンシャル・プランニング」の授業も履修し、3年生になってからファイナンシャル・プランニング技能検定にもチャレンジ。簿記の勉強が思うように進まなかったので、気分転換も兼ねて挑戦してみましたが、意外にも一発で合格できました。簿記3級もクリアでき、この勢いのまま簿記2級も合格できるかと思い検定試験を受けましたが、残念ながら不合格でした。
さらに、Sコースの税理士コース選抜試験にも落ち、自分の勉強法の拠り所を失ってしまった私は「やはり税理士には向いていないのかな」と本気で落ち込みました。母の会社の税理士さんにこの結果を伝えたところ「わからなくてもいいから教科書を一通り勉強してみて、わからなかった部分だけを重点的に勉強する方法に変えてみたら?」とアドバイスをいただき、もう一度、簿記検定に向けて頑張ってみることにしました。新型コロナウイルス感染症の影響で検定試験が延期されるという事態もあり、モチベーションが下がってしまう時期もありましたが、粘り強く勉強を続けたことで、4年生の夏に晴れて簿記2級に合格することができました。簿記2級をクリアし、税理士への道が再び見えてきたので、今の自分の実力を確かめるために税理士試験の簿記論を解いてみたところ、「これなら、諦めずに頑張り続ければ手が届く」と手応えを感じることができました。

大学生活で印象に残っていることはありますか?

オープンキャンパススタッフの経験が印象に残っていますね。高校生の時に参加したオープンキャンパスで、スタッフの方々の対応を見て以来ずっと憧れていたので、1年生から4年生までスタッフとして活動していました。私は人見知りする性格で、臨機応変に動けるタイプでもなかったので、ほぼすべてのオープンキャンパスに参加して、人より多く経験を積むよう努力しました。回数を重ねる度に、学年が上がる度に、積極性やコミュニケーション能力が磨かれ、参加者の方が私の名前を覚えてくれたり、私に会うために何度も参加してくれたりした時は、本当にうれしかったです。「ありがとう」と言われるのもうれしいのですが、私のことを覚えてくれて「今藤さんと話したかった」「今藤さんと話して経法大を受けたいと思うようになった」と言ってもらえることが何よりうれしかったですね。

就職活動に向けて、どのような準備をされましたか?

「キャリア演習」で就職活動に向けた自己分析や面接練習に励んでいましたが、自己分析をしていると悪い面ばかりに目がいってしまい、マイナス思考に陥ってしまいました。面接の練習をする度に、そうした自己分析の甘さが浮き彫りになるため、現実逃避をして授業を欠席することもありました。そのため、この時期は就職活動が嫌で仕方がなかったですね。そんな私をキャリアセンターの方が心配して、「まずは出席して座っているだけでもいいから」と電話を掛けてくださいました。その電話をきっかけに「キャリア演習」に再び出席するようになり、もう一度就職活動と向き合えるようになりました。
しかし、5月頃に内定をいただいていた税理士事務所から取り消しを聞かされた時は、再び現実逃避したい気分になりました。ゼミの友人が次々と内定を獲得する姿を見るたびに、かなりプレッシャーを感じ、辛かったです。税理士事務所をいくつか受けましたが、なかなか良い結果に恵まれませんでした。
悪い流れを変えたいと思い、銀行や一般企業の営業職を受けたこともありました。すると、すぐに複数社から内定をいただいたので「税理士事務所でなければ、こんなに簡単に受かるの!?」とショックを受けましたね。思い通りにいかない就職活動にモヤモヤし、「いっそのこと内定をいただいた一般企業に就職しよう」という思いが芽生え、再び母の会社の税理士の方に相談してみました。すると「せっかく今まで税理士という夢に向けて勉強を頑張ってきたのに、ここで諦めてしまうの?たとえ今年は内定をいただけなかったとしても、専門学校に通って科目合格をとってから就活すればいい。諦めずに頑張ってみるべきだ」と言われハッとしました。税理士を目指して大学4年間どれだけ努力してきたかは、自分が一番よくわかっているはずなのに、一時の感情でその努力を無駄にしようとしていたのです。「弱気になって、なんて馬鹿なことを考えていたんだろう。諦めずにもう一度、税理士事務所を受けてみよう」。そう思い直して受けたのが、MSC税理士法人でした。

MSC税理士法人の選考には、どのように臨まれましたか?

一次試験は個人面接で、面接官の中には座談会の時に話をした税理士の方もいらっしゃいました。その方も私のことを覚えていてくださり、フランクに話すことができたので、とても楽しい面接でした。二次面接では、私の性格面を追求するような質問が続き、少しプレッシャーを感じましたが、受け答えはスムーズにできたと思います。しかし、面接官の方が「北海道と比べ、大阪のような都会は辛くない?」「あまり知らない大阪で本当に一人暮らしするの?」という質問をされたので、「これは落とそうとしているのかな?」と不安になりましたが、後で別の面接官から地元を離れて一人暮らしする私を気遣っての質問だと教えていただき、安心しました。

今後の抱負についてお聞かせください

私の理想とする税理士像は、経営者に寄り添う税理士です。企業の状況や課題は多種多様なので、それぞれの悩みに合わせた丁寧なアドバイスができればと思っています。専門用語はできるだけ噛み砕き、時には絵や図を使うなど誰でもわかるように説明して、経営者の方から信頼される存在になりたいです。
また、税理士試験に向けた勉強は大変だと思いますが、1年1科目合格を目指して頑張るつもりです。これまで税理士という夢を何度も諦めそうになりましたが、その度に弱気な自分を乗り越えてここまでやってきました。次は、税理士試験合格という大きな壁を乗り越えたいと思っています。

受験生の皆さんへのメッセージ

大学選びは早めに始めた方がいいと思います。大学の空気感を実際に感じると勉強への意欲も高まるので、オープンキャンパスに参加して情報収集するのがオススメです。
大学入学後は、挫折することがあるかもしれません。思い描いていた道と違う道にたどり着くこともあるでしょう。しかし、どんな道であっても、諦めずに努力を続けていれば、きっと光が見えてきます。私がそうだったので、皆さんも粘り強く夢を追いかけ続けてください。

※掲載内容は取材当時のものです。

同じ職種・資格のストーリー