民間企業

大学で身につけた知識を実践力に変え、
独自の店舗経営を確立していく。

日本マクドナルド株式会社 内定吉田 弘人 さんHiroto Yoshida経済学部経済学科卒(2021年3月) / 大阪府立 西寝屋川高校 出身

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内定先についてお聞かせください。

日本マクドナルド株式会社から内定をいただきました。
マクドナルドは「ハンバーガーを売って収益をあげている企業」というイメージがあると思います。もちろんそれもひとつの側面ですが、マクドナルドが企業活動において最も大切にしているのは「人」です。企業の成長を支えているのは「人」という考えに基づき、従業員一人ひとりがビジネスの主役となり、成長・活躍できる働き方を大切にしています。これをマクドナルドの創業者は「ピープルビジネス」と呼び、「私たちはハンバーガービジネスではない、ハンバーガーを売っている“ピープルビジネス”である」という言葉を残しています。
入社後は店長として店舗経営を任され、店舗のクルーが成長・活躍していけるようにマネジメントすることになります。店長独自の判断で店舗経営を行うため、自身の成長・活躍も存分に望める環境です。5年後には店長をまとめる立場のエリアマネージャーになるという目標に向かって、どんどん成長していきたいと思っています。

マクドナルドに興味を持たれたきっかけは何ですか?

高校生の頃からマクドナルドでアルバイトをしていたのですが、あくまでアルバイト先であり就職先としては意識していませんでした。しかし、大学生になってからポジションがどんどん上がっていき、最終的に副店長まで昇格したんです。立場が上がるにつれて、エリアマネージャーの方とコミュニケーションする機会も増え、その方の「ピープルビジネス」を体現した働き方に憧れを抱くようになりました。月に一度しか店舗を訪問されないにも関わらず、全クルーのことをよく見ておられ、何があってもクルーを見放さず、性格に合わせてスキルを引き上げる能力に長けた方でした。本当にクルーのことを大事にしているんだということが伝わりました。それからというもの、マクドナルドの「ピープルビジネス」という考え方に魅力を感じるようになり、就職先として意識するようになりました。

大学では、どのような学修に取り組まれたのですか?

高校生の頃から「将来はお店を経営したい」と思っていたので、経済や経営の勉強ができる経法大の経済学部を進学先に選びました。しかし、学びたいという思いはあっても、その難しさから離脱してしまう人が多い学問という印象もあったので、1年時から「ミクロ経済学」や「マクロ経済学」、「経済学基礎」や「経営学基礎」といった授業で基礎をしっかり学べたのはとても有り難かったですね。2年生以降も「マクロ経済学演習」を履修し、GDP(国内総生産)や為替レート、金融投資など、経済のメカニズムを深く知ることができました。3年生になると「経営組織」の授業で組織とは何かを学び、モチベーションやリーダーシップについても体系的に理解できるようになったと感じています。マクドナルドの店舗もひとつの組織なので、そこで日々実践していることを学問として学び直すおもしろさがあり、とても印象に残っている授業です。

大学生活で印象に残っていることはありますか?

ゼミでの研究活動が印象に残っています。マクロ経済学のゼミに所属していたのですが、少人数制で先生との距離も近く、非常に濃い時間を過ごすことができたと思っています。マクロ経済学は、国や地域全体の経済活動を決定づける構造と要因を解明していくものです。たとえば、日本の景気を把握していく際、GDP(国内総生産)や金利、失業率などを指標として分析していきますが、ゼミではこうした表向きの経済学だけでなく、その裏で「企業がどのような経営戦略や狙いを持って勝ち筋を見つけているのか?」という実践的な知識も教えていただけました。こうしたゼミでの学びに、マクドナルドの内側から見た経営戦略を織り交ぜていくことで、「マクドナルドの戦略」という卒業論文を執筆することができました。
また、ゼミの先生は厳しくも的確なフィードバックをしてくださる方だったので、レポートや論文をまとめ上げる力は日に日にアップしていったと思います。資料の制作においても「何を伝えたいのか、どう伝えたいのか」を意識した構成について指導していただき、将来にわたって役立つ力を養えたと感じています。

就職活動に向けて、どのような準備をされましたか?

アルバイトという立場ではありましたが、副店長というポジションをいただいていたこともあり、実際に面接を担当されたことのある方に模擬面接をしていただく機会に恵まれました。ゼミや授業でプレゼンを何度も経験していたので、緊張や不安はありませんでしたが、いざ面接練習をしてみると自分の考えが全くまとまっていないことに気づかされました。想いがあっても伝わらない。うまく伝えるための整理ができていない。そのような状況に最初はかなり悩まされました。しかし、ゼミの先生が、面接でよく聞かれる質問項目をまとめたシートを準備してくださり、回答内容を記入していくことで自分の考えを取りまとめることができました。マクドナルドの方にも2回、面接の練習をしていただき、「これなら大丈夫だろう」というお墨付きをいただいて、本番の選考に臨みました。

マクドナルドの選考には、どのように臨まれましたか?

まずは、インターンシップに参加しました。参加と同時にエントリー扱いとなるため、自動的に次の選考であるグループディスカッションへと進むことになりました。グループディスカッションの内容は、実際に現場で活躍している店長やエリアマネージャーの動画を視聴して、グループ全員で自由に感想を言い合うというもの。とてもリラックスした雰囲気の中でディスカッションが進んでいったので、「これは本当に選考なんだろうか?」と疑ってしまうほどでしたね。ここまでの選考は、日々の業務で慣れ親しんでいることが題材だったため、特に緊張することもなく、問題もなく、クリアした感じです。
そして次の選考からが面接でした。最初の面接は一般的な質疑応答をした後、自分に足りない部分をフィードバックしていただく内容でした。既に店舗で6年ほど働いた私にとっては、店舗を通して見ている世界が会社のすべてに見えてしまっていたため、「他部署の取り組みも知った上でキャリアビジョンを見つめ直し、次の面接時にまた聞かせてください」と言われました。一般的な就職活動だと企業分析をした上で選考に臨むと思いますが、マクドナルド内にいたことが逆効果となり、分析が不十分になっていたのです。自分の視野の狭さを反省しつつ、これをきっかけにマクドナルドという企業をより深く知ることができたので、結果的にはプラスになったと感じています。2度目の面接では調べた内容をもとに自分の考えを伝えた結果、最終面接へ進むことができました。最終面接はオンラインでの実施でしたが、まるで内定したかのように「これからは人を大事にして成長していってください」と、エールをいただいて終了しました。「最後に厳しい関門が待ち受けているぞ」と身構えていただけに肩透かしをくらったような印象を受けましたが、無事にすべての選考を終えてホッとしました。

今後の抱負をお聞かせください。

「ピープルビジネス」の担い手として、まずは人を大事にする店長になりたいと思います。数えきれない職場の中からマクドナルドで働くことを選んでくれたクルー達に、「ここでの経験が一生の財産になった」と思ってもらえるような店舗づくりをしていきたいですね。性別や年齢、立場に関係なく、多様な人材が成長・活躍していける環境ができれば、それはやがてお客様の体験価値の向上につながり、会社の利益にもつながっていくはずです。大学で身につけた経済や経営に関する知識を現場での実践力に変えて、独自の店舗経営を確立していきたいです。そして、5年後にはエリアマネージャーとして活躍し、さまざまな店長の経営哲学を吸収・統合しながら、マクドナルド史上最高のエリアを築き上げたいですね。

受験生の皆さんへのメッセージ

大学でもマクドナルドでも、それなりに努力してきたつもりですが、いま振り返ってみると後悔の多い4年間でした。もっと学びを深めることも、視野を広げるための経験もできたはずです。そのためのチャンスやサポートが経法大には揃っているのに、本当にもったいないことをしたなと感じています。これから大学生になる皆さんには、4年間という時間を有意義に使って、後悔のない4年間を送ってほしいと思います。学びに没頭できるのは大学生の特権です。目先の誘惑にとらわれず、ぜひ頑張って学び続けてください!

※掲載内容は取材当時のものです。

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