民間企業

ゼミの仲間の存在が合格を後押し。
笑顔と感謝を忘れず、被害者に寄り添える警察官になりたい。

奈良県警察 合格M. T さん 法学部 / 和歌山県立貴志川高校

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奈良県警察の採用試験合格、おめでとうございます。志望したきっかけは?

私は子どもの頃から人を助けたり、誰かのために行動したりすることが好きで、困っている人を見ると放っておけないタイプです。高校2年生の時には、介護の仕事なら誰かの助けになれると考え、関連資格を取得しました。しかし、小学1年生から続けている剣道を働きながら続けられるという点で、警察官という選択もありかな、と意識するようになりました。道場で、警察関係者と接する機会が多いことも影響していたと思います。

大学でも剣道を続ける気持ちが強かったんですね。

経法大は、警察を含む公務員の就職サポートに力を入れていると聞き、オープンキャンパスに参加しました。その際、剣道部に所属する女性の先輩から、剣道を続けながら警察官をめざしているという話を聞き、経法大なら大好きな剣道を続けながら夢を追いかけられると思い、警察官への志望が確実なものとなりました。
剣道は大学に入ってからも継続し、2年生の時に大阪府新人戦の個人の部でベスト8に入ることができました。大学生の剣道の試合は5分です。わずかな時間に集中力を高め、それまでの努力をすべて注ぎ込めるのが剣道の面白いところだと思っています。緊張もありますが、それ以上にわくわくする感覚は他では味わえません。大学の部活だけでなく、一般のクラブで練習したり、地元の道場で子どもたちに教えたり、剣道は自分の人生の大部分を占めている大事な存在です。

警察官採用試験合格に向けて、どのような準備をしましたか?

実は、剣道部の活動が楽しく充実していたため、熱中しすぎて1・2年生の間は公務員試験対策に本格的な取り組みはしていませんでした。しっかり腰を据えて準備を始めたのは3年生の秋学期です。直前に受けた模擬試験で「E判定」という予想外の悪い結果に、危機感が強まりました。

警察官の採用試験は教養試験、体力、面接、論文に分かれていますが、中でも教養試験の数的推理に自信がなかったため、3年生の秋学期から「Sコース」に積極的に参加しました。教養試験は、解き方を考えているだけであっという間に終了する時間との戦いです。Sコースの先生は、私にも理解できる解き方の指導をしてくださいました。そのおかげで、難しく感じていた参考書の問題が「解ける!」と手応えを感じるようになり、点数も徐々に上がっていきました。

面接や小論文は、元警察官である石川先生のゼミで学んだことが役立ちました。面接対策の授業では、先生だけでなく20名のゼミの仲間に囲まれ、全員から細かい指摘をいただきながら冷静に受け答えをするというトレーニングを積み重ねました。この授業のおかげで物怖じすることがなくなったように思います。小論文も石川先生に何度も添削していただき、「作文」ではなく「論文」として成り立つ言葉の使い方をはじめ、得点アップにつながる指導をしていただきました。

周囲のサポートには心の底から感謝をしています。Sコースのおかげで、本番の教養試験は苦手意識を感じていたのが嘘のようにスムーズに解くことができました。採用試験中にもともに警察官をめざすゼミ生の存在は私の頑張るモチベーションになりましたし、何よりの励みになりました。

警察官になるために、他にはどのようなことをしましたか?

ボランティア活動です。大阪府下の大学生が参加する防犯ボランティア団体「みっくす」に所属し、大阪府警の皆さんとともにパトロールや防犯キャンペーンに参加したり、子どもや高齢者を対象とする劇に参加したりしました。劇では、「還付金詐欺」の犯罪に加担してしまう若者の役でした。台本を読み込むことで、還付金詐欺の怖さや悪質さを理解することができました。
ゼミの仲間たちと能登半島地震の被災地でのボランティア活動にも参加しました。震災で住民が地元を離れ、人手が不足してしまったお祭りの補助がメインでしたが、食料や水を持って夜行バスで現地に入りました。体力的な負担は感じましたが、地域の方々にとても喜ばれ、参加して良かったと感じました。

実際の警察官に接し、気づいた点はありましたか?

「みっくす」の参加を通じてお会いした現役の警察官の方々はとても優しく、試験対策が思うようにいかない時期の私の不安な気持ちに丁寧に耳を傾けて、受け止めてくれました。仕事の内容をリアルに教わることができ、大変有意義でした。それに加え、警察官という仕事に対する意識の持ち方をお聞きできたことは大きな収穫です。ある方は、人を助けることで感謝されることよりも、被害者の方が前を向き、再び歩き出す姿を見られることが何より嬉しいとおっしゃっていました。警察官という仕事の奥深さに触れるとともに、自分がめざすべき未来が見えたような気がしました。

仲間の存在は力になりましたか?

もともと勉強が得意ではなく、一人暮らしをしながら大学の授業についていけるのか不安でした。しかし同じ夢を持つ仲間の存在に助けられました。Sコースがない日はゼミの仲間で集まって、朝から夜まで勉強しました。「漢字問題を間違えた人は腕立て伏せ10回(笑)」など、楽しく飽きずに取り組める方法をともに考えながら取り組んでいました。ゼミでは警察官採用試験に向けて徐々に授業内容が専門的になっていきますが、ゼミ生全員の熱意が強く、互いに意見を出し合いながら考えることで理解が深まりました。

ゼミはどのような雰囲気でしたか?

ゼミ長という役割を任せていただきました。私は、その人のためになると思ったことは口に出してしまうタイプなので、ゼミ長として試験対策が遅れている学生、警察官への道をあきらめそうになっている学生を見かけた時には、声掛けを意識していました。大学生活を通して最も成長した点も、このような仲間に対する意識だと思います。剣道にも団体戦があり、互いに協力し合う場面があります。同じようにゼミの仲間とは長く、時に厳しい学生生活を一緒に過ごす中で絆が深まり、「自分一人ではなく、みんなで目標を達成したい」と思うようになりました。

今後の目標を教えてください。

まずは一人前の警察官になることが目標です。そのためには、まだまだ学ぶべきことが山積していますし、先輩方からたくさん吸収しなければいけないと思っています。ただどんな時も自分らしさを失わず、私の長所である「笑顔と感謝」を忘れない警察官になりたいです。

受験生の皆さんへのメッセージ

私と同じように警察官になりたいという夢を持っているのなら、ぜひその点に特化したサポートのある大学を選んでください。候補はいくつかあると思いますが、経法大に集まる学生は熱意が強くモチベーションを維持しやすいので、おすすめです。

※掲載内容は取材当時のものです。

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