公務員・教員

人の役に立つ仕事がしたい。
その想いを原動力に、突き進んできた公務員への道。

寝屋川市役所職員採用試験 合格松本 真治 さんShinji Matsumoto法学部法律学科卒(2019年3月) / 大阪府立 寝屋川高校 出身

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寝屋川市役所職員採用試験合格、おめでとうございます。
公務員を志すようになったのは、いつ頃からですか?

ありがとうございます。
幼い頃から看護師をしている母の姿を見て育ったので、自然と「自分も人の役に立つ仕事がしたい」と思うようになり、小学生の頃にはすでに医師か公務員を志すようになっていました。公務員を強く意識するようになったのは高校3年生の時。家族で訪れた旅行先を台風が直撃し、土砂崩れが起きて帰れなくなってしまった際、地元の公務員の方々に救助していただいたのがきっかけです。「人の役に立つ仕事」というものを目の当たりにし、公務員という職業の素晴らしさに感動しました。後日、お礼を言いに行った際も、被災され大変な状況に置かれているにもかかわらず、公務員の方から「これからもこの町をよろしくお願いします」と頭を下げられ、握手を求められました。「公務員になるなら、こんな公務員になりたい」。そう強く思った瞬間でした。

1年間浪人をされてから経法大に入学されたそうですね。

はい。国公立の大学を目指していましたが、残念ながら不合格に終わり1年間浪人することにしました。再チャレンジするために浪人生活を選んだわけですが、なかなか思うように成績が上がらなかったため、途中でもうひとつの夢である公務員をめざすことにしたんです。そして、公務員になるための大学を色々と調べた結果、法学部の公務員コースや、「Sコース(特修講座)」など、他大学に比べて学修環境が充実していると感じた経法大に進学することに決めました。

入学後はどのような学修に取り組まれたのでしょうか?

入学してすぐにSコースを受講しましたが、これまでの受験勉強でやってきた内容とかぶるところが多かったので、2回目以降の授業には参加しませんでした。第一志望である地元・寝屋川市役所は筆記試験がSPI(総合適性検査)だけなので、受験勉強で培った知識だけでも充分対応できるだろうという算段もありました。
2年生からは、将来に役立つと思った授業を履修しました。具体的には、実家が不動産会社であることから不動産にも興味があったので、「不動産と法規制」や「借地借家法」など、宅建関連の授業を多く履修していましたね。他にも「公務員のための行政法」で行政法の基礎的なことを学び、「公務員特別演習」で公務員としての心構えなど精神的なことを学ぶことができました。
3年生になってからは、より専門的で公務員試験の専門科目関連の授業を中心に履修するようにしました。特に印象に残っているのは、「行政救済法」ですね。ゴミ屋敷問題や殉職した自衛官の賠償問題など、実際に起こっている事例を題材に、関係法令の条文を理解した上で自分なりにレポートを作成し、みんなの前で発表するんです。様々な知識をインプットできるのはもちろん、「もし自分がその被害者になったら」と自分のこととして考えることで、公務員として実務を担う時に役立つ視点や考え方を習得できたと思います。
また、2年生から引き続き履修していた公務員特別演習では、実際に全国の自治体が行っている施策を調べて学生同士で話し合うことで、自治体ごとの特色を理解しながら、公務員の仕事の幅広さや深さも知ることができました。

大学生活で特に印象に残っている出来事はありますか?

ゼミの友人3人と学生研究発表大会に参加したことと、八尾市の公務員勉強会に参加したことですね。研究発表大会は、「災害時の高齢者救助の課題」について発表し、予選で入賞することができました。ひとつのことについて、仲間と長期間にわたって議論し、まとめ上げるという体験は非常に貴重なものだったと思います。
また、八尾市で働く公務員の方々の勉強会に参加できたのは、行政救済法でお世話になった藤島先生に個人的に誘っていただいたからです。僕が参加した時は災害関係の勉強会をされていて、他の自治体の過去事例を詳しく分析・議論されていました。大学の授業でも事例をもとに議論し合うことはありましたが、比べ物にならないほど深い考察が行われ、「自分たちに当てはめると、こうするべきじゃないか」などの今後の展望にまで議論が及んでいました。そのレベルの高さに驚きつつも、「自分も早くこのレベルの議論に参加したい」と公務員への情熱がふつふつと湧き上がってくるのを感じました。

公務員試験には、どのように臨まれましたか?

筆記試験に関しては、大学で受けた模試の成績が良かったので不安はありませんでした。実際、本命の寝屋川市を受ける前に生駒市・大阪市・尼崎市と受けましたが、いずれも筆記試験は問題なくパスできました。ただ、ひとつ誤算だったのが面接試験です。特に対策をしなくても大丈夫だろうと楽観視していたのですが、面接で軒並み落ちてしまったんです。「これはマズイぞ」と思った僕は、急いでキャリアセンターへ駆け込みました。
キャリアセンターでは、キャリアコンサルタントの方と面接練習をすることができるので、的確で客観的な意見をもらうことができました。指摘されるまで全く気づかなかったのですが、僕は話している間、ほとんど笑顔がなかったんです。「鏡の前で練習してごらん」とアドバイスされ、その通り実行してみて初めてその事実を知りました。また、まとまりのなかった話し方も簡潔でわかりやすく修正することができ、寝屋川市の面接試験では大いに役立ちました。

その結果、見事合格を手にすることができたのですね。

そうですね。寝屋川市の面接試験は集団面接と個人面談の2つで、いずれの面接でも練習の成果をはっきりと感じることができました。特に集団面接は、寝屋川市が行っている施策と課題について面接官が質問してくる形式だったため、答える内容はもちろん、いかにうまく伝えるかが大きなポイントでした。内容については、以前から寝屋川市のホームページなどを調べて、自分なりに考えを持っていたので、練習の成果を発揮して簡潔に明るく話すことができた時は本当にホッとしましたね。
ただ、スムーズにいき過ぎて、手応えを感じることなく面接が終わってしまったので、合格発表までは不安な日々を過ごしていました。だから、寝屋川市役所に合格したことを知った時は、小学生の頃からずっと応援してくれていた父と二人で力一杯ガッツポーズをしました。

今後の抱負についてお聞かせください。

公務員を強く志望するきっかけにもなった災害関連の仕事に携わりたいと思っているので、希望が叶うなら、危機管理室に配属されたいですね。これからは、市民と一緒になって防災力を高めていかないといけない時代なので、そのためにどんなことができるのか、いろいろと施策を考えていこうと思います。今は東日本大震災に関する本を読んで勉強したり、防災士の資格を取ろうとしたりしていますが、もっともっと勉強や考察を重ねて、一日でも早く「人の役に立つ仕事」がしたいです。この想いが僕のすべての原動力ですね。

受験生の皆さんへのメッセージ

経法大はやる気さえあれば、いろいろサポートしてくれる大学です。特に公務員を目指している人にはオススメの環境が揃っているので、とことん勉強に打ち込めますよ。また、早くから自分が進みたいと思っている進路先について調べることは大切です。目標に対してどれくらい実力が不足しているのかを理解し、その差を埋めるための努力をすることが大切だからです。自分で考え、自分で動いて、未来への道を切り拓いていってください。

※掲載内容は取材当時のものです。

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