難関試験合格

「やればできるんだ」という想いから始めた、難関資格への挑戦。
積み重ねた努力は、自分の未来への期待感も高めてくれた。

公認会計士試験 合格深野 崇 さんFukano Takashi経済学部卒(2016年3月) / 高等学校卒業程度認定試験 合格

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公認会計士試験合格、おめでとうございます。
受験を志望したきっかけについてお聞かせください。

ありがとうございます。
僕は中学、高校の頃はほとんど勉強をせず、学校にも行かないといった日々を過ごしました。高校2年の時に「このままではダメだ」と考え始め、まず環境を変えようと高校を退学。気持ちを一新させて、高卒程度認定試験から国立大学の受験に挑戦しようと決意しました。
1年間猛勉強して、あと一歩というところで合格はできませんでしたが、「自分はやればできる」という手応えをつかみました。それでもやっぱり悔しくて、「国立大学合格より大きな目標を立てて、それを実現させよう」と思い、難関国家資格である公認会計士への挑戦を決めたのです。

公認会計士をめざす学習の場として、経法大を選んだ理由をお聞かせください。

実は他の私立大学の入試にも合格していたので、最初はそちらの大学に入ることも考えたんです。しかし、経法大にはSコース(特修講座)など高い志をサポートする体制が整っていて、特別奨学生として初年度の学費が免除になるという魅力もあったことから、「この大学でなら、経済的な負担をあまり感じずに学習に打ち込める」と思い、経法大を選びました。また、自宅から通学しやすいというのも、大きかったですね。

入学後は、Sコースの会計職講座で公認会計士をめざすための学習を重ねてこられたのですね?

はい。まず1年生の時にSコースの会計職基礎講座を受講しました。会計を学んだのはそれが初めてでしたが、とてもわかりやすく、6月には日商簿記検定3級に合格し、11月に2級の試験にも合格することができました。そこまでは「思っていたほど難しくないな」と感じましたが、2年生の6月に受けた日商簿記検定1級の試験は不合格。1級から、急にレベルが跳ね上がったような感覚でした。「もっと本腰を入れて勉強しなければ」と気持ちを引き締め、この頃から、かなり勉強量を増やしていったように思います。
2年生の夏からはSコースからの派遣で、専門学校にも通わせてもらい、より本格的な学習に取り組みました。そして11月にまた日商簿記検定1級の試験を受け、今度は合格という結果を手にすることができたのです。公認会計士をめざす上での中間目標として「2年生で1級合格を」と考えていたので、それが達成できたことをとてもうれしく感じました。公認会計士への道を順調に進めているということを、実感できましたからね。

そこからはスムーズに公認会計士合格へと突き進むことができたのですか?

そうですね。専門学校でのカリキュラムにしっかりと取り組んでいくことで確実に力がつき、模試でも常に上位の成績を上げることができていました。そして3年生の12月に、いよいよ公認会計士試験の短答式試験を受験。合格の手応えはじゅうぶんにあったので、試験のあと、すぐに次の論文式試験のための学習に切り替えました。12月に短答式試験合格の知らせを受け、以降、4年生の8月に受ける論文式試験だけを見据えた学習に専念。毎日、10時間以上勉強して試験に備え、自信を持って受験することができたと思います。

勉強に打ち込む毎日を、つらく感じることはなかったですか?

やらなければ、という気持ちではなく、やるのが当たり前という感覚でしたね。「慣れ」だと思うんです。例えば論文式試験に向けての学習では、まず「本番の試験までに2000時間やる」と決めて、それを日数で割って毎日のノルマを決めました。そういうことができるスマホアプリがあるんですよ。それで、日々のノルマを達成したら、そのアプリにマル印がつく。毎日、マル印をつけていくことで、モチベーションと勉強時間を維持しました。それでも今振り返ってみれば、よくあれだけ勉強したな、と思いますね。
受験のためだけの勉強じゃなく、将来の自分の仕事につながる勉強ができていると感じられたことも、大きかったと思います。公認会計士として仕事をしていく上で必要なことを学んでいるのですから、将来の役に立つという実感があり、そういう意味では大学受験のための勉強よりもやりがいがありました。
また、短答式試験の勉強はほとんど一人で取り組みましたが、論文式試験の勉強は、専門学校で一緒に学んでいた友人と一緒にやることが多く、それが楽しかったですね。論文式は、暗記でなく、考える力が重要。その場で考えて解いていくんです。ですから友人と、「どう思う?」と意見を交わしながら取り組むことが、考える力を鍛える上でとても良かったと思います。

そうしてずっと頑張り続けてきた成果が、公認会計士合格というかたちで実ったのですね。

合格発表は、一緒に受験した友人たちと一緒に見に行ったんです。自分たちの名前がそこに書かれているのを見つけた時は、みんなで号泣しましたよ。
同じ目標に向かって頑張ってきた仲間の存在は、心強かったですね。大学での友人とも、いい思い出をたくさん作れました。税理士、公務員、大学院進学など、それぞれ目標は違っていても、互いに頑張る姿を見て、刺激しあうことができ、励みになりました。そうした友人と一緒に、京都に合格祈願に行ったり、お互いの家で息抜きをしたり…。小さな思い出ばかりですが、その積み重ねが、大学生活の4年間を満喫することができたという充実感につながっています。

今後の抱負についてお聞かせください。

監査法人から内定をいただき、大学卒業後は監査法人で働くことが決まっています。まずはそこで経験を積み、たくさんの知識を増やしたいと思っています。
そして将来は、会計にこだわらず、面白いと思うことにチャレンジしていきたいですね。
ただ、面白い発想というのは、いろいろな知識がなければ生まれてきません。その知識を得るためにも、監査法人での仕事でたくさんの経験を積みたいと思っています。公認会計士は、いろいろな会社を見て、経営者の方たちともコミュニケーションを図る機会に恵まれているのが特権のように感じます。普通に就職するだけではなかなか巡り会えませんから。その特権を活用し、面白いことをするための知識や力を身につけていくつもりです。

受験生の皆さんへのメッセージ

例えば将来、会社勤めをしていて、その労働条件に満足できないと感じた時、もしあなたに高い能力があれば、すぐに辞めて他の会社に移る、という選択ができると思います。そのためには、何かしらの専門性や能力を身につけることが大切だと考えます。ただ、能力を身につけるには時間や努力が必要です。社会に出たらそういった時間を作るのは難しいですが、大学でなら、まるまる4年間、自分の能力を高めることに使えるんですよ。4年間ひとつのことをやりつづけたら、相当なレベルまで達することができるでしょう。ですからみなさんには、早いうちに目標を見つけ、大学での4年間、自分を高めることに力を尽くしてほしいと思うんです。この4年間が、自分自身の価値を高めるラストチャンスですから。ぜひそんな気持ちで、何かに打ち込んでほしいですね。

※掲載内容は取材当時のものです。

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