民間企業

授業や部活を通じて鍛えたコミュニケーション能力で、
「地元・沖縄の銀行」という希望通りの就職を実現。

株式会社沖縄海邦銀行 内定兼次 克尚 さんKatsutaka Kaneshi経済学部卒(2015年3月) / 沖縄県立 首里高校 出身

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内定先についてお聞かせください。

沖縄海邦銀行から内定をいただきました。
那覇市に本店を置く、沖縄ではシェア3位の地方銀行です。地域に密着した金融機関として今後も大きく成長する可能性が感じられ、また植樹活動や珊瑚礁の保全活動など、沖縄の自然保護にも積極的に貢献している姿勢に感銘を受け、志望しました。
実は、父が沖縄の他の銀行に勤めているんです。その影響もあって銀行員を志したのですが、これからは父の銀行とはライバル関係になるので、負けたくないという気持ちがありますね。そして、生まれ育った地元・沖縄のために役立つ仕事ができることを、何よりうれしく思っています。

では経法大に入学されたのも、銀行への就職をめざす学習をするためだったのですか?

それもありますが、まず会計の勉強がしたいと考えて入学しました。叔母が日商簿記検定1級の資格を持っており、僕も簿記や会計士の資格を取りたいと考えたのです。他の大学に行った友人は、公認会計士資格を取るために専門学校にも同時に通っていましたが、経法大にはSコース(特修講座)があるので、大学内でWスクールができるというのがこの大学を選んだ大きな理由です。親元を離れて学ぶ身としては、学費の負担が軽くなるのはすごくありがたかったですね。
入学して、初めて実際に簿記を学んでみたところ、思っていた以上にスムーズに理解ができました。経済学部での授業でもSコースの会計職基礎講座でも簿記が学べ、「授業で学んだことをSコースで復習する」といった学習ができたのがよかったと思います。おかげで1年生のうちに日商簿記検定3級に合格することができ、自信がつきました。
1年生の秋からはFP(ファイナンシャル・プランニング)への関心も高まりました。「資産運用を通じて、人の人生をいい方向に導いていくことができる」という点に、魅力を感じました。そんなFPの資格を取りたいと考えて、3年生の時にFP技能士2級の資格講座を受講。ただ、普通はまず3級から取得するところを、いきなり難しい2級に挑戦したこともあって、在学中に資格試験に合格することはできませんでした。それでもこの時の勉強は銀行への就活にも役立ちましたし、これから銀行で仕事をしていく上でも必要な知識を身につけることができたと思います。

会計や金融に関すること以外にも、大学で学んだことはありますか?

2年生までは、教職課程の授業を受けていました。将来は銀行で働きたいという想いが一番強かったのですが、高校時代、担任の先生から教師という職業を勧めていただいたことから興味があったので。社会科が好きだったこともあり、自分の可能性を広げる意味でもと考えてのことです。
教職課程の中でも、特におもしろかったのは模擬授業。学生の一人が教員役となり、生徒役の他の学生の前で、実際に中学や高校の社会科を教えるんです。自分がやるだけでなく、上級生の模擬授業を見て参考にしたり、同じ学年の他の学生がいい模擬授業をしているのを見て「負けたくない」と刺激を受けたり。人に教えるためには、まず自分自身がしっかりと教える内容について理解する必要があります。それを肌で感じながら模擬授業を繰り返したことで、話す力や理解する力が高まりました。この経験は、就活の面接などにも生かされたと思います。

勉強以外にも打ち込んだことはありますか?

部活にも大きな力を注ぎました。所属していたのは硬式野球部。高校でも野球部でした。大学では野球をするかどうか迷ったのですが、沖縄から出て来て、大阪で新しく友人を作るなら、やはり野球をするのが一番だろうと考え入部したんです。すぐにみんなと仲良くなれ、部員同士で一緒に食事に行くなど、4年間を通じていい仲間に恵まれたことは本当に良かったと思います。
高校の時は、監督の指導のもとで毎日厳しい練習に取り組みましたが、大学の野球部での練習は自主性に任されます。普段は自主練習で、自分で苦手だと思う部分のトレーニングに励んで、全体練習の日にその成果を試してみる、といったように、自分次第で向上できるのが良かったですね。
3年生の6月から1年間は主将を任されました。全体練習をさぼりがちな部員と話し合って説得するなど、チームをまとめるのには苦労もありましたが、その甲斐あってチームの団結が強くなっていくのには、大きな手応えを感じましたね。特にコミュニケーション能力やリーダーシップの面で大きく成長できたと感じています。
また野球部の監督がたまたまキャリア支援課の職員であったことから、就職活動についての相談を気軽にできたことが良かったですね。また同じリーグの他大学の先輩が銀行から内定をもらい、その体験談を聞かせてもらうことができたのも、野球部に入ったおかげです。

就職活動にはどのように取り組みましたか?

3年生からは教職課程の授業は受けず、キャリア演習の授業で就職活動に必要な知識を学びました。教師という職業も魅力的だと感じていましたが、やはり第一希望は銀行。教育実習の申し込み直前に、「銀行に入れなかったら教師に、といった生半可な姿勢では、教わる生徒たちがかわいそうだ」と感じ、将来の希望進路を銀行だけに絞りました。また、地元に戻って働きたいという想いも強かったので、沖縄の銀行だけを考えて就職活動に取り組みました。
3年生の終わり頃、大阪で沖縄の企業の合同説明会が開かれ、そこで僕は沖縄海邦銀行の採用担当の方と初めてお会いすることができました。その時に積極的に話をして、顔と名前をおぼえてもらうことができたのが良かったと思います。その後、沖縄でも説明会が開かれたのですが、その時は朝一番から参加して採用担当の方に挨拶をし、説明会が終わる時間にもう一度訪れ、できるだけ自分を印象づけられるよう努めました。部活や教職課程で身につけたコミュニケーション能力を、存分に生かすことができました。
コミュニケーション能力については、キャリア演習のグループワークでも鍛えられました。またキャリア演習では、履歴書の書き方など就職活動の基礎知識や社会人としてのマナーなど社会人基礎力も徹底的に叩き込まれ、「これだけ学んだのだからきっと大丈夫だ」という自信を持つことができました。

実際に沖縄海邦銀行の選考試験を受けられた時の手応えはどのようなものでしたか?

まずSPI系の筆記試験があったのですが、これについては自分で買った問題集で徹底的に勉強して、さらに大学の図書館で他の参考書を読んで確かめて、といった学習を繰り返してきたおかげで、難なくクリアできたと思います。グループディスカッションについても、キャリア演習で学んだ成果を発揮できました。
面接については、大阪の企業も何社か受けていたので、そこで何度か経験しながら慣れることができたのが良かったですね。おかげで第一希望の沖縄海邦銀行では、野球部での経験や大学で会計やFPを学んだことなど、自分のアピールポイントをしっかりと伝えることができました。また、面接対策として、沖縄に帰った時は地元の新聞にしっかりと目を通したり、叔母から勧められた沖縄海邦銀行が提供するラジオの情報番組を聴いたりと、いつでも沖縄の最新ニュースを入手しておくよう心がけていたのも良かったと思います。やはり地域密着型の銀行ですので、そういう話題に敏感であることは重要なんです。
このようにしっかりと準備をして臨み、手応えも充分あったはずなのですが、それでも内定の知らせを受けるまでは不安でドキドキしていましたね。でもだからこそ、うれしさも大きかったと思います。電話で内定を知らされた時は、その電話を持ったまま、ペタリとひざまずいてしまったほどです。

今後の抱負についてお聞かせください。

まず基本業務をしっかり学ぶこと。銀行といえば、融資関係が仕事の主体となります。そこをいち早く任せてもらえるよう、頑張って成長していきたいと思います。そして実務がある程度こなせるようになったら、大学で取れなかったFP技能検定2級にも挑戦したいですね。沖縄海邦銀行には資格取得をバックアップしてくれる制度があるので、これを使って、大学で勉強してきたことをベースに、資格取得をめざしてがんばりたいと考えています。それができれば、仕事の質も変わってきますし、さらにやりがいも大きくなると思いますから。

受験生の皆さんへのメッセージ

経法大にはSコースや資格講座などが充実しており、資格取得をめざす人にはオススメの大学です。もちろん資格に関することだけでなく、いろいろなことに挑戦できますし、それを支えてくれる制度や教職員の方々もいらっしゃいます。就職活動では沖縄での説明会や選考を受ける際、交通費の片道分を大学が負担してくれる制度を利用して、本当に助かりました。ただ高校と違い、大学では自主性が大切だということは忘れないでください。何をするにもまず自分がやらなければ始まりません。高い志を持って入学してほしいですね。そうすれば、きっと成長できる。そのための環境が、この大学には整っていますよ。

※掲載内容は取材当時のものです。

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