民間企業

インターシップやメンターなど、
大学でのさまざまな経験があったから、
「本当にやりたい仕事」を手にできた。

株式会社ユナイテッドアローズ 勤務樹下 果美 さんKinosita Konomi経済学部卒(2013年3月) / 福井県 仁愛女子高校 出身

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現在、どのようなお仕事をされていますか?

私が勤める(株)ユナイテッドアローズは、幅広いテイストのストアブランドを展開し、 全国227店舗を運営しているアパレル小売企業です。 私は、「オデット エ オディール ユナイテッドアローズ」というシューズを中心とした ファッション雑貨を扱うセレクトショップで、接客と販売の仕事をしています。
もともと洋服への興味が強かったこともあり、入社して配属が決まった頃は、靴にそれほど興味を持っていなかったんです。でも革の特性やケアなど、知識が増えると靴に魅力を強く感じるようになり、「靴にこだわる人はおしゃれ」と言われる意味も理解できるようになってきました。
靴の選び方ひとつで、お客様の雰囲気はがらりと変わります。それをふまえ、お客様に喜んでいただける商品の提案に努めています。

お仕事ではどのようなことを心がけていますか?

ユナイテッドアローズは、お客様満足を追求している会社です。新入社員研修では、あいさつから、接客の基本をしっかりと学びました。接客でお客様が不快に感じられたりすると、買いたい商品も買いたくなくなってしまいますからね。まずは笑顔を大切に。そして、商品の説明ばかりでなく、何気ない日常会話でお客様にリラックスしていただくようにもしています。そうした会話からお客様のライフスタイルやお好みなどもわかりますし、さらに「なぜその商品を欲しいと思われているのか」といったことを深く掘り下げてお話をうかがい、その上で「それならこの商品はいかがでしょう?」と提案するんです。お客様のことをわかっていなければ、どの商品をおすすめしていいかもわかりませんからね。
でも最初は苦戦しました。お客様は同年代の女性ばかりでなく、ご年配の方や、男性のお客様もいらっしゃいます。私はまだまだ会話の引き出しが少ないので、会話が止まりそうになることもあって…。なんとか慣れてきましたが、もっと勉強して、先輩のように豊富な商品知識などを身につけ、お客様に心からご満足いただける接客ができるように頑張ります。

お仕事のやりがいについてお聞かせください。

うれしく感じるのは、お見送りの際にお客様から「ありがとう、また来ますね」と言っていただけた時。満足して頂けたんだと思い、ホッとします。
先日、ご来店いただいたお客様がかわいいピアスをされていたので、「素敵なピアスですね」とお話をすると、お客様はとても喜んでくださいました。商品をお買い上げいただき、お互いに笑顔でお見送りしてから、数日後のこと。そのお客様から、お手紙の添えられたプレゼントが私に届いたんです。手作りのピアスでした。本当に感激しました。

今のお仕事を志すようになったきっかけは何ですか?

大学時代の就活では、ギリギリまで自分のやりたい仕事が見つからずにいました。突き詰めて自己分析を進める中で、改めて気づいたのは、私は買い物が好きで、洋服が好きだということ。そこで、とにかく行動してみようと、アパレルショップでのアルバイトを経験してみることにしたんです。実際にショップで接客に携わり、この仕事の魅力とやりがいを実感しました。お客様からの「ありがとう」というお言葉や、「あなたに会うために来ているのよ」とまで言ってくださるお客様との出会いで、「私にはこの仕事しかない!」と思い、それからはアパレル業界に絞って就活に取り組みました。

アパレル業界への就職をめざすにあたり、どのような対策をとりましたか?

まずは先生やキャリア支援課の職員の方々に相談しました。3年生の冬、ギリギリになって決めた進路でしたし、業界についての知識があまりない状況からのスタートになりましたから。アパレル業界を知る上で役に立つ本を紹介して頂き、面接についての情報も教えて頂きました。アパレル業界での選考ではエントリーシートにコーディネート写真を貼るということや、面接で「好きなブランドは?」「今日のコーディネートポイントは?」といった質問を受けるということなども教わりました。先生にもエントリーシートを仕上げる上でアドバイスをいただき、模擬面接も受け、着々と準備を進めましたよ。おかげで今、こうして希望通りの仕事に就くことができています。

大学ではどのようなことに力を注ぎましたか?

入学当初ははっきりとした目標がなかったこともあり、何に対してもあまり意欲的になれませんでした。転機になったのは、インターンシップへの参加。授業を通じて、2年生の夏休みにカーディーラーの大阪トヨタ自動車に行き、2週間にわたり、事務や接客、洗車のお手伝いなどを経験しました。社会人としての厳しさを学び、仕事への認識の甘さにも気づかされるなど、自分を大きく成長させてくれた貴重な体験でした。
「このままじゃダメだ」と感じた私は、その後、何にでも積極的にチャレンジするように心がけました。3年生の夏には、コクヨでのインターンシップにも参加。また、大学演習のメンターも務めました。メンターとは、後輩である1年生のゼミに参加し、先生のサポートをするという役割です。大学生活にまだ慣れていない後輩たちからの相談に乗る機会も多く、この経験からコミュニケーション能力やリーダーシップ力も養うことができました。
インターンシップやメンターなどの経験は、就活でのアピールポイントにもなりました。いろいろなチャレンジを通じて、大学生のうちに社会人としての意識や素養を身につけることができたのは、本当に良かったと思います。

大学の授業で、今の仕事に役立っていると感じるものはありますか?

情報系の授業ですね。Word、Excel、PowerPointなど、基礎からしっかりと学べました。今の仕事でもお客様情報や売上の管理でパソコンを使うため、とても役に立っています。また、簿記を学び、お金の流れについて理解する力を養えたことも良かったと感じます。売上管理、在庫管理など、常に数字と深く関わる仕事ですから。
そして英語の授業。お店には、外国人のお客様もよくいらっしゃるんです。私の英語力は決して高いとは言えませんが、それでも大学で外国人の先生から英語を教わり、実際に外国人と接することで、ネイティブスピーカーの発音に慣れることができたのは大きかったと感じます。身振り手振りを交えながらですが、大学での授業のおかげで、今、しっかりと外国人のお客様とコミュニケーションがとれていますからね。

今後の目標についてお聞かせください。

将来は、店舗を統括するエリアマネージャーとしての仕事を任されるようになりたいです。そのためにも販売の仕事でもっと経験を積み、できれば東京の店舗での接客も経験したいという希望を持っています。世界中のいろいろなブランドが集まる東京。そんな中で、お客様に私の担当するブランドを選んでもらえるよう頑張ることが、私自身のさらなる成長につながると思うんです。

受験生の皆さんへのメッセージ

大学に入ったばかりの頃、私は人見知りでした。目標も、特に持っていませんでした。でも、インターンシップやメンター、アルバイトなどの経験を通じて、人と接することが大好きになり、その好きなことを仕事にすることができました。「自分が将来、何をしたいのかわからない」という人は多いと思いますが、心配はありません。まだ時間はたっぷりありますし、経法大でなら、いろいろな経験を通じて、きっと何かを見つけることができると思います。何より、先生や職員の方々との距離が近いのが経法大の魅力。学生一人ひとりの名前をおぼえ、学生の希望や状況をしっかりと理解した上で、アドバイスをくださる人たちが、この大学にはいるんです!

※掲載内容は取材当時のものです。

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