民間企業

最後の最後に掴み取った夢。
これからは全力で、四国の観光と人々の暮らしを支えていきたい。

四国旅客鉄道株式会社(JR四国) 内定大向 崇宏 さんTakahiro Omukai法学部法律学科卒(2019年3月) / 兵庫県 芦屋学園高校 出身

前へ

次へ

内定先についてお聞かせください。

四国旅客鉄道株式会社(JR四国)から内定をいただきました。
JR四国は、四国の交通の要として、人々の暮らしを支えながら、四国の魅力を全国に発信するさまざまな取り組みも行っています。食や自然、文化、歴史など、四国の豊かな観光資源を国内外にPRすることで、鉄道利用の促進と観光振興による地域の活性化を図ろうとしています。観光列車が多い理由も、ここにあります。
僕自身、鉄道での旅行が大好きなので、JR四国での勤務が今から楽しみです。赴任地はまだ決まっていませんが、プロフェッショナル職での採用なので、まずはホームやみどりの窓口での駅務に従事する予定です。

最初から鉄道業界を志望されていたのでしょうか?

そうですね。高校生の頃から鉄道が大好きで、民間への就職ならば、鉄道業界と決めていました。ただ、大学入学当初は、公務員もめざしていました。両親から公務員を勧められていましたし、祖父が見ていた刑事ドラマの影響で検察官にも憧れていたので。
経法大への進学を決めたのは、オープンキャンパスに参加した際、Sコース(特修講座)の存在や公務員合格率の高さを知り、とても魅力に感じたからです。また、先生との距離がとても近く、丁寧にフォローしてもらえる環境も自分には合っていると思いました。

経法大では、どのような学修に取り組まれましたか?

1年生から2年生までは、法科大学院への進学をめざして、法学部での勉強に励んでいました。でも、なかなか思うように勉強が進まず、ついていくのが難しく感じるようになりました。そこで、他の公務員の可能性も探ってみようと思い、いろいろ調べた結果、3年生から裁判所事務官に目標を切り替えることにしました。
ただ、裁判所事務官も募集人数が少なく、かなり狭き門です。採用試験に向けて、勉強する範囲も広く、その難易度も高いと聞きました。Sコースの公務員コースを受講し、過去問を解くなどの対策に取り組みましたが、答えを導き出せない問題や、どこで間違えたのかさえわからない問題が続出したので、非常に苦心しました。それでも高い志に向けて、自分に足りない部分を見つけ理解し取り組むしかないと思い、独学で勉強するようになりました。特に、判断推理が苦手だったので、得意な友人に放課後に教えてもらったり、逆に僕が得意な分野を友人に教えたりしながら、20科目ほどの勉強に必死に取り組みました。
そして、4年生の5月。公務員試験にチャレンジしましたが、結果は残念ながら不合格。もう一度、来年受験するのか、それとも民間の鉄道業界を受けるのか。正直、かなり悩みましたが、すぐに社会に出て働きたいという思いがあったので、鉄道業界に挑戦してみようと決心しました。

鉄道業界をめざしての就活には、どのように取り組まれたのでしょうか?

まず、3年生の秋学期に、キャリアセンターが主催しているセミナーに参加しました。履歴書の書き方や、企業選びのポイントなど、民間企業を受けるための基本的な知識や流れを知ることができました。4年生になってからは、友人とSPIの勉強をしたり、交互に面接官役をして面接の練習をしたりしていました。一度だけキャリアセンターでも模擬面接をしていただきましたが、特に大きな指摘はなく、全体的には良い評価をいただけたので、自信をつけることができました。
ただ、本番の試験は、そううまくはいかず、受験した企業の選考結果は残念なものでした。このまま鉄道業界への道は閉ざされてしまうのか、と意気消沈していたところに、JR四国の情報が舞い込んできました。一か八か、最後の望みをかけてみよう。意を決してJR四国に応募したところ、見事合格することができました。それまで受けてきた他社での経験を、うまく活かすことができたんだと思います。また、JR四国の人事の方の優しい人柄にも惹かれ、会社と自分の相性がマッチしている感覚もありました。こういうのを、縁と言うんでしょうか。

大学生活で印象に残っていることはありますか?

メンター活動が、とても印象に残っています。元々、コミュニケーション能力が高い方ではなかったのですが、大学入学後はグループワークの機会が増えたことで、一層、自分のコミュニケーション能力の低さを感じるようになりました。自分の意見を言うことができない現状に焦りを覚え、「このまま社会に出るのはまずい」と思い、メンター活動に参加しました。
メンターの役割は、後輩たちの大学生活での疑問や悩みにアドバイスをすること。嫌でもコミュニケーションを取りながら、リーダーシップを発揮していかなければならない立場です。2年生と3年生の2年間、そんな環境に自ら身を置くことで、劇的にコミュニケーション能力を伸ばすことができたと思います。
他には、学生研究発表大会も思い出深いですね。1年生の時、所属しているゼミ内の取り組みで、死刑制度について発表しました。その内容を見た先生が、「ここまで調べているのなら、学生研究発表大会に出てみないか」と言ってくださいました。人前で発表するのは大の苦手だったので、最初は尻込みしましたが、勇気を出して参加した結果、奨励賞をいただくことができました。その経験が励みになり、「もっと上をめざしてみよう」と、それから3年連続で出場。3年生の時には、総合準優勝という栄冠も手に入れることができました。

今後の抱負についてお聞かせください。

まずは、駅務の経験をしっかりと積んでいきたいですね。そして、次は車掌、その次は運転士と、ステップアップしていきたいと思っています。将来JR四国に新幹線が開通することになれば、超難関ではありますが、新幹線の運転士にも挑戦したいです。
都会とは全く異なる環境なので、少し不安もありますが、四国の人々を支える立派な人間になって、JR四国とともに末長く愛される存在をめざしていきたいと思っています。

受験生の皆さんへのメッセージ

大学選びは、なんとなくのイメージではなく、自分のなりたい職業に一番近い大学を選んでほしいと思います。経法大は、Sコースをはじめ、魅力的な学修体系が整っています。なりたい職業が見つかっていない人も、きっと学びの中から目標を見つけ出せるはずです。僕のように、途中で目標を変更することだってできます。悩みがあれば、先生や友人、メンターに相談してみてください。みんな親身になって、アドバイスをくれますよ。一人でやれることなんて限られています。みんなと協力しながら、楽しんで取り組めば、大きな成果を得ることができます。ぜひ、自分から積極的に行動して、充実した大学生活を送ってください。

※掲載内容は取材当時のものです。

法学部学生研究発表大会

法学部のゼミ生が日頃の研究成果を発表する「法学部学生研究発表大会」。
(1)実学を支える専門性、国際性、人権感覚を涵養し、社会の発展と平和に貢献する人間を育成すること。
(2)正義と公平に基づく法的素養を活用しながら、現代社会が直面する諸課題を理解し、解決策を考えることができる人間を育成すること。
(3)学生の専門演習の研究に発表の機会を与え、学生の自己肯定感を伸長するとともに、専門演習等の交流の場とすることで、大学全体の専門性をさらに向上することを目的に2000年度より開催されています。

同じ職種・資格のストーリー